1.表参道鳥居
神苑水前寺成趣園の池を挟んだ南側からみた出水神社表参道。鳥居を入ると権現造りの社殿が現れる。歴代の肥後藩主を祀るお宮で、明治11年建てられた後、第二次大戦の戦火をこうむり昭和48年に再建された。水前寺成趣園は名勝史跡として文化財(昭和4年12月)国の指定を受けている。
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2.出雲神社本殿
ここに祭られる、初代細川幽斎公は、御陽成天皇の弟八条宮(桂宮)智仁親王の古今和歌の師であり学問に秀で、産業振興にも力を尽され、御神徳を慕ばれている。ここには歴代の藩主14柱とガラシャ夫人が奉祀されている。
出水神社の祭典
●春季祭典(自4月22日~至4月24日 3日間)
流鏑馬式、献茶式、能楽式等の奉納があります。
●秋季例大祭(自10月18日~至10月20日 3日間)
流鏑馬式(20日前後の休日)献茶式(19日)献幣祭・能楽式(20日)そのほか
古武道、剣道等の奉納があります。
●夏祭 8月第1土曜日 薪能神事
●月次祭 毎月1日、7日、15日
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3.神水「長寿の水」
熊本地方は、阿蘇火山系の伏流による豊富な湧水に恵まれた地で、「水の都」とも呼ばれています。その昔京都御所にあった書院兼茶室として名を馳せた現在の古今伝授の間に、細川家17代第護貞氏直筆の掛軸「誰謂水無心菅三品」があります。菅原道真公のお孫さんが詠まれた詩の一句で、護貞氏は「成趣園の水に心無しと謂う人ありや、あの水は毎日何かを語っている様に思えるの意を寓した積り」と仰っています。明治の文豪徳富蘆花は水の様を「幸福のつく息ならで何だろう」と。また、夏目漱石の「しめ縄や春の水湧く水前寺」、中村汀女の「朝蝉や水輪百千みな清水」の句も有名です。 清冽な湧水と緑の調和が人々に安らぎを与えてくれます。
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4.古今伝授の間から眺めた庭園の景色
重要文化財に指定されている古今伝授之間(こきんでんじゅのま)より見た山と水の調和を織りなす桃山式日本庭園・成趣園の風景。年中湧水の絶えることのない池はこの庭の中心であって、水の清冽なこと、自然の湧水であること、これこそ成趣園の誇りである。内外からの観光客は年中絶え間がない。又、池の中には真鯉、鯡鯉が銀鱗をひるがえしている。
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5.能楽殿
出水神社の御祭神は能楽をたしなまれ、春秋の大祭には神事能が奉納される。毎年8月第1土曜日の夕刻より薪御能が催される。薪御能は奈良の興福寺で始まったが、現在は全国で数ヶ所催されている。夏の夕闇の中、かがり火に照らされる神事能は、まさに一幅の絵巻物、熊本の夏の夜の風物詩として定着している。
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