講義内容と私の研究、Office Hours



<スポーツ心理学>


















<障害児者スポーツ論>









保育内容研究T<こころと健康>

 健康の意義とその必要性について十分理解し、保育実践の場において乳幼児の保育に反映しうるようにする。そのためには、心身の発達を総合的に把握し、正常な発育発達の助長や、異常の発見と適切な処置などができる能力を身につけさせ、健康と安全に必要な、基礎的生活習慣の形成など、健康に関する基礎的事項について学ぶ。また、健康の保持増進を妨げ、危険をともなうような環境を排除し、より健康的な施設、設備の整備に配慮し、心身共に健康な日常生活を送るための指導ができるようにする。

<体育T>

 基礎科目における健康科学と関連をもちながら、乳幼児の運動遊び(体育)についての知識、技能をもった指導力を身につけさせる。そのためには、乳幼児、児童に必要な運動の方法と指導法を習得させ、身体的面、精神的面、社会的面の育成の視野から、教育的な指導ができるようにする。特にこの科目においては、体操、器械運動、ボール運動(小型遊具等)を中心に基礎的技能の習得に力点をおき、個人技能の習熟を図る。夏期には水泳、水あそびの指導も行い、保育実践に必要な援助ができるようにする。

<体育U>

 基礎科目における健康科学と関連をもちながらも、この科目は専門科目であるので、常に乳幼児、児童を援助し、指導するという立場から各種の運動を経験し、その援助の仕方や、指導法について学習する。特に体育Uにおいては、リレーなどの陸上競技的運動、ダンス等を中心に基礎的技能の習得に力点をおき、個人技能の習熟を図る。また、固定遊具、各種鬼あそびや、冬期にはアイススケート等も経験し、保育実践に必要な援助や補助の仕方が体得できるように配慮する。

<体育V>

 体育T、体育Uで修得した技能や実践を基に、保育現場におけるプログラムの立案や、実施、評価が可能になるような指導技術を学習する。対象となる乳幼児および児童の発育発達段階を考慮し、無理なく楽しんで運動あそび(体育)が実施できる指導プログラムが立案できるようにし、なおかつ運動のメカニズムを運動生理学や運動力学の立場からも考察できる能力を養う。運動会のプログラムの内容や運営についても、具体的対象児を想定して立案し、実践に必要な技術を習得する。また運動能力測定の意義や方法についても学ぶ。

<体育W> 

 各種の運動を経験することにより、保育実践に必要な教材、教具、遊具の特性について理解し、扱い方について習熟すると共に保育現場における保育者の援助や補助の仕方や子どもの動線を配慮した環境構成のあり方について体得する。また障害児保育や統合保育における運動あそびや体育についても理解を深め、指導や援助が十分できるようにする。登山やハイキング、スキー等、自然の中で遊ぶことの重要性について認識できる経験をする。





Healing と Therapy としての Dance へのアプローチ


私の専門分野はスポーツ心理学であり、初期の頃は競技(特にバレーボール)に勝つためのメンタルトレーニングや指導方法について競技者の心理的な面を分析したり、性格に関する調査研究等を行っていた。しかし大学で一般学生の実技指導や短期大学の保健体育コースで教員免許状取得ための専門科目であった創作ダンスの指導を行うようになり、各種目の指導方法についての研究が多くなった。中でもダンスの指導は、たいへん難しく奥の深いものがあり、自身勉強しなければならなかった。マリー.ウイングマン(Wingman, M.)イサドラ.ダンカン(Duncan, I.)マーサー.グラハム(Graham, M.)などの理論と実践方法を学び、自らもダンスを創作しながら、その指導方法について研究した。

学生と一緒に作品を創る中でその成果を外の劇場で発表するようになり、学生達はダンスを通して身体の動きのみならず心を解放して自己を表現し、他人と協力して物事を進めることなど、多くの事を学んで卒業して行った。発表会は20年間続き大学の改変や、周囲の状況の変化等により、幕を閉じてしまったが、この期間を通して舞踊や表現がいかに人問を心身共に活性化し、特にmentalな面で効果的に作用するかという事を強く実感するようになった。

また、短期大学の保育科に20年余り籍をおいて健康領域や身体表現について講義をするなかで、幼児の表現に関する指導や研究を長い間続けてきた。特に幼児の模倣や、白発的な動きと表現を引き出すことにより幼児は積極的に活動する意欲を養い、情動的な経験を貯え創造性や感性を豊かにし、情緒が安定することなどが理解できた。このような指導や研究を通して人問が何らかの手段を媒介に心を表現するということは、生きていく上でたいへん重要なことであることを強く認識した。

現代社会は、ますます多様化し、複雑な問題が山積しており、自然から遠ざかった生活を送るなかで、人々はストレスをため精神的に不健康な状態に陥ったり、精神障害を起こす場合も多々ある。その結果いじめ、虐待、ストーカー行為、延いては傷害、殺人といった凶悪な犯罪に繋がる行為に発展するような場合もあり、社会生活において不幸な状況を引き起こしている。このような状況のなかで、人間が心身共に健康に過ごすためには、心のHealingTherapyが必要となってくるのではないかと考えられる。

そこでこれまで積み重ねてきたDanceMethodを基礎に心と体を癒しTherapyにつながる理論と実践方法について研究に取り組みたいという思いから20008月より20018月までの1年間アメリカ、ロサンゼルスにあるUCLA(University of California, Los Angeles)World Arts and Culturesという学部に留学した。そこで、American Dance Associationの会長もつとめたこともあり、HealingDance Therapyについて多数の著書もあるIrma Dosamantes-Beaudry (Ph.D.A.D.T.R.) と共に研究を進めることができた。

The Grand Dame of Dance Therapy”といわれているMarian Chance(1896-1970)についての歴史や理論およびTechnique Dance TherapypioneerといわれているMary Whitehouse (1911-1979)の理論やユングの能動的想像(active imagination)に基づいたAuthentic Movementあるいは深層の動き(movement-in-depth)について、また両者の理論や実践方法の違い等について研究を深めることができた。

Prof. Dosamantes-Beaudryは、このような理論に彼女自身の理論を加え、学生達を教えていたので、そのクラスにも参加させてもらった。毎回の授業のなかで、次第に心も体もリラックスし、快適な気分になっていく自分を発見したとき本当に驚いた。日本に帰ってから大学の授業で学生達の心と体を快適にするこのような授業ができたらどんなに良いだろうという思いを強くした。

これからの方向としては、HealingTherapyにつながる表現やダンスについて研究を深め、学生のみならず幼児から高齢者、障害者も含めて多くの人々の心身の健康保持増進に貢献する研究を行いたいと思っている。

最近では人問が何かのイメージを描くことにより、心臓のリズムが変化し心電図のラインが変ってくるという実験や、ストレスの度合が体温の変化でキャッチできるというような実証的実験も行われている。イメージを描きながら自発的な動きで踊るImprovisational Danceやイメージにより動きをCreationする創作ダンスは、心と身体に影響を与えることは充分考えられ、どのようなDanceMethodが人の心を癒し心身の健康に繋がるのか科学的に実証していくことが必要である。そのためには生理学や医学の分野との共同研究を進めたいと考えている。


Office Hours
Tuesdays
4:00-5:00 pm

Katsuko Inoue
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 障害とはどのような状態をいうのか三つの側面からとらえる。1.生理的レベルでとらえる[身体機能、形態の損傷) 2.能力障害(生理的レベルの機能.形態障害を基礎に生ずる脳の障害) 3.社会的不利(機能、形態障害を原因として能力障害を生起したため社会において様々な権利が行使されない状況にいたる。肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害、知的障害、精神障害等について、理解を深め障害児者のスポーツのあり方について学び、すべての障害児者が運動文化を享受し、より良い発達と健康生活が得られるように援助する事が出来るようにする。
 スポーツ心理学は、応用心理学に位置づけられ、スポーツを研究対象にした応用科学である。心理学の研究成果を意図的、積極的に活用し、スポーツ技能の向上や、動機づけ、競争の場面で最高の能力を発揮させるためには、精神面のトレーニングをどのようにしたら良いのか。また、スポーツを楽しみ生涯スポーツになぐための方策はどのようにしたらよいか等について講義する。内容としては次のようである。