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ニュージーランド海外研修特集号2003
熊本学園大学国際経済学科が2003年夏に実施した外国事情研修のうち,ニュージーランドコース(EIT)についての体験記です.今後のみなさんの研修に役立てば幸いです(笹山).

(関連)ニュージーランド海外研修特集号2004


第122回 ニュージーランドの経済改革:ロジャーノミックス[top]

                        2003年10月24日発行
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国経館 ニュージーランド海外研修その5  メールマガジン  No.122
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

2003年度夏の海外研修先の1つはニュージーランドでしたが,その紹介の
第5弾です.

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【第122号】 ニュージーランドの経済改革:ロジャーノミックス

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2003年7月16日(火)から8月12日(火)までニュージーランドでの
海外研修が実施されました.ニュージーランドの4つの大学にそれぞれ約15
から16名の学生が参加しました.わたしはそのうちネイピア(Napier,地元
の方はナイピアと発音します)のEIT(Eastern Institute of Technology
)での前半の引率を担当しました.その体験を元に,研修に参加した学生がど
のようなことを学んだのかを紹介します.

今回はその第5弾として1984年に実施されたニュージーランドの経済改革
についてまとめておきます.現在のニュージーランドを理解するにはこの経済
改革を知っていることが必須条件です.

■ニュージーランドの経済改革

1984年のニュージーランド経済改革は,これを主導した当時の財務大臣
(Finance Minister)Roger Douglasの名前を冠してロジャーノミックス
(Rogernomics)と呼ばれています.

1970年代以降ニュージーランドを取り巻く環境は大きく変化しました.そ
れまでは農産物の貿易を主にイギリスと行っていましたが,イギリスは197
3年EC(欧州共同体,後のEU)に加盟しフランスやドイツなどの国々との
間で農産物取引を行うようになりました.ニュージーランドはイギリスの市場
を失ったのです.イギリスに代わる貿易相手国としてその後開拓したのがアメ
リカと日本です.今では,従来のオーストラリアにアメリカ,日本を加えた3
カ国がニュージーランドの3大貿易相手国になっています.

さらに,1973年の第一次石油ショックによりニュージーランドも大きな痛
手を受けました.このような環境の変化の中で当時のニュージーランド経済は,
主要な基幹産業はすべて国有企業であり,政府支出がGDPの4割までも占め,
雇用の3割は政府部門が占めるという公的部門が肥大化した経済になっており,
非効率な経済運営がなされていたのでした.

このような状態から脱出してニュージーランドを改革しようとしたのが財務大
臣ロジャー・ダグラスによる「ロジャーノミックス」です.その基本方針は公
的部門を大幅に縮小させる大規模な行財政改革と地方分権化の推進,国有企業
の民営化と市場経済の活用です.しかもこの改革が労働党内閣によって遂行さ
れたことがニュージーランドの大きな特徴です.いわゆる「小さな政府」政策
は世界的にみれば企業家寄りの保守的な政党によって行われるのが普通ですが,
失業率の上昇など労働者にも痛みを伴う大改革が労働党政権によって行われた
のです.このロジャーノミックスは政権が労働党から国民党に移っても継承さ
れていきました.

具体的には次のような経済改革が行われました.
(1)民営化(privatisation)
以下のようにほとんどの国有企業(しかも基幹産業)が民間に売却されました.
New Zealand Rail(鉄道)
Air New Zealand(航空)
Telecom(通信)
power company(電力)
bank(銀行)
post(郵便)

(2)分権化(de-centralization)と統廃合(amalgamation)
こちらは行財政改革に相当します.小さな町をいくつか集めて統合して1つの
地方政府にし無駄な財政支出を削減します.中央の省庁も統廃合して政府部門
の過剰な人員を減らします.日本の省庁統廃合とはえらい違いです.日本では
2つの役所を1つにしましたが役人の数は全く減っていません.

以上のような政治経済の大改革は国民の側にも犠牲を強いることになります.
政府部門の財政赤字(budget deficit)はこの改革によって黒字(surplus)
に転換していき,企業も活性化しましたが,その一方で国民にとっては増税や
失業率(unemployment rate)の増加というマイナスの影響も現れました.

増税や失業など国民に痛みを伴う改革がよくできましたね,ニュージーランド
国民は反対しなかったのですかと,R先生に質問したところ,彼女は「国際的
な市場でニュージーランドが競争力を勝ち取るために,国民は痛みを伴う改革
を甘んじて受け入れたのです」と説明してくれました.

■民営化の形態

1984年の大改革(ロジャーノミックス)の核心は,公的部門の改革
(Public Sector Reform)であったわけですが,民営化の理論を整理してお
きましょう.公的部門を民営化するには3つの形態があります.民営化といった
場合,最終的には以下で言う完全民営化になるのですが,論者によってあいまい
に使われることがあります.以下の英語表現を覚えておきましょう.

3つのタイプの改革(feform)
(1)commercialization
公的部門の所有・形態は従来の政府のままで,民間企業の考え方(発想)だけ
を取り入れる(use of business thinking)のがcommercializationです.
非常にゆるい民営化の形で,民営化の中では最も初期段階です.

(2)corporatization
企業の所有権は相変わらず政府にありますが(state owned corporation),
それ以前に比べると政府から独立した形になります.公社,公団の形態をとり
ます.日本でいえば,日本道路公団や日本郵政公社はこの段階に相当します.

(3)privatization(完全民営化)
株式を民間企業に売却し,所有権は政府から完全に民間に移ります.この段階
ではじめて完全な民営化となります.

(1)→(2)→(3)となるにつれて民営化の度合いも増していきます.ポ
イントは企業の所有の形態(株式の保有形態)と経営形態の変化です.

公的部門の改革が重要な理由としては以下の諸点が指摘されます.
1)公的部門の実績が低すぎる.非効率(poor economic performance)
2)公的部門の製品・サービスの品質が劣る(quality of product and
services).通常公的企業は独占企業として運営されているので競争がないた
めに製品やサービスの質の低下が生じると考えられます.
3)政府の執行能力に対する疑問
4)市民による民営化への期待の高まり
5)市場経済に対する信頼の高まり
6)公的部門による既得権益(vested interest)の弊害
公的部門(あるいは公社,公団でも)の拡大は,その組織を守るために行動す
る.あるいは組織自体に縛られてしまう(組織の虜captive)という弊害がで
てくることが指摘されます.事業の効率化よりもみずからの既得権益を守るの
に汲々とすることになります.既得権益にまつわる問題点は,2003年10
月の日本道路公団の醜い総裁の行動を見れば非常に納得します.

公的部門の民営化の議論は,今日の日本でも非常に重要なテーマとなっており,
この分野で先行しているニュージーランドは日本だけでなく世界各国の手本と
もなっています.日本では郵便局が2003年4月に日本郵政公社に形態を変
え,日本道路公団は分割の方向で議論が進んでいますが,その後完全に民営化
されるのかどうか不透明な部分が多いのですが,ニュージーランドの事例は非
常に参考になります.

■ニュージーランド経済の特徴と問題点

ニュージーランド経済の特徴は一次産業(primary industries)中心であり,
付加価値(value added)が低いことが弱点として指摘されます.例えばニュ
ージーランドは日本への主たる木材(logs)の供給国ですが,木材を家具など
に加工して輸出するということはあまり行われていません.次はやはり人口の
少なさでしょうか.約400万人です.日本が1億2000万人ですから,日
本の1/30です.やはりその分ニュージーランド国内の市場規模も小さくな
ります.第3にはニュージーランドの極端に低い貯蓄率です.日本も最近は以
前に比べて貯蓄率(貯蓄/所得)は低くなりましたが(注),ニュージーランド
の場合は約0.2%です.国内の貯蓄率が低いので,国内の投資をまかなうに
は海外からの投資に頼らざるをえません.

(注)2003年度の『経済財政白書』(2003年10月24日公表)によれば,
日本の貯蓄率(国民経済計算ベース)は2001年度には6.6%まで低下しています.
ドイツ,フランス(10%)より低下し,アメリカの水準(2%)に近づいています.
2003年度の『経済財政白書』:
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je03/03-00000.html (白書の目次)
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je03/03-00101.html#sb1_1_4 (1章1-4)
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je03/03-1-1-31z.html (貯蓄率のグラフ)
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je03/03co-1-1-01z.html (家計貯蓄率)

■伸縮性に富むニュージーランドの政治体制

政治経済の講義を担当したG先生は,ニュージーランド,日本,アメリカの政
治体制の柔軟性・伸縮性を評価する定規を示して,それぞれの国はどのあたり
に位置するかを学生に考えさせました.以下の図は最終的にG先生が示した日
本の位置です.日本の政治の決定プロセスが遅いことの例証として不良債権処
理と銀行組織安定化がなかなか進んでいないことを挙げて説明しました.日本
に比べるとアメリカ,さらにニュージーランドは意志決定がすばやいことを指
摘されました.ニュージーランドは意志決定が非常に早いが,そのことが必ず
しもいつもよい結果をもたらすとは限らないとも付け加えていました.時には
事前に十分検討せずに決定してしまうこともあると.

Political Change scale

        china  Japan      US  NZ
inflexible   ---|-------|--------------|-----|----- flexible

また,ニュージーランドの政党の特徴として,政党の結束力が堅いということ
があげられます.日本の場合は特に自由民主党では顕著ですが,政党内の派閥
(faction)によって政治が動かされているという側面があります.日本の政
治では汚職(corruption)や贈収賄(bribery)が頻繁に摘発されますが,ニ
ュージーランドではそのようなことはまずないということも指摘されました.

ニュージーランドは高福祉国といわれますが,それには国民の大きな税負担に
よって支えられていることが政治経済の講義で明らかになりました.ニュージ
ーランドでの約1カ月の滞在中,ナイピアではホームレスを見たことは一度も
ありませんでした.小旅行でいった大都市ウェリントンでもごく数名見ただけ
です.アメリカなどでは,今では日本でも,ホームレスの姿を見るのはごく当
たり前になっているので,ホームレスの少なさは高福祉と関係があるかをつい
でにクラスでG先生に尋ねたことがありました.彼の答えは,表面上に見えて
いないからといってホームレス(homelessness)の問題がないとはいえないと
いうものでした.場合によっては隔離されている場合もあるとのことです.こ
れに関連して,いつもG先生のクラスに出席してサポートしてくれるR先生か
らは,カリフォルニアの例として,ある町はその町にいるホームレスに汽車の
片道切符だけ与えて大都市(例えばサンフランシスコ)に送りつけてしまうと
いうケースがあるということを補足してくれました.

3カ国の政治経済体制の最近の問題点を指摘することで,それぞれの国の特徴
や問題点が浮き彫りになったのではないでしょうか.

■ニュージーランドの経済データ

金利や為替レートなどの金融データはReserve Bank of New Zealandに,
GDPなどの生産に関するデータはStatistics New Zealandのサイト内に整理
してあります.すべての時系列データはエクセルファイルで提供されています.

Reserve Bank of New Zealand(ニュージーランドの中央銀行):
http://www.rbnz.govt.nz/

Statistics New Zealand(ニュージーランド統計局):
http://www.stats.govt.nz/

・為替レート(exchange rates):
http://www.rbnz.govt.nz/statistics/exandint/b1/data.html (最近のデータのみ)
http://www.rbnz.govt.nz/statistics/exandint/b1/hb1.xls
・金利:
http://www.rbnz.govt.nz/statistics/exandint/b3/hb3.xls

・GDP:
http://www.stats.govt.nz/domino/external/pasfull/pasfull.nsf/0/
4c2567ef00247c6acc256dac006dfba6/$FILE/alltabls.xls

・失業率(unemployment rate):
http://www.stats.govt.nz/domino/external/pasfull/pasfull.nsf/0/
4c2567ef00247c6acc256d7c0001dae4/$FILE/alltab.xls

・消費者物価指数(Consumers Price Index):
http://www.stats.govt.nz/domino/external/pasfull/pasfull.nsf/0/
4c2567ef00247c6acc256dbf001abef4/$FILE/Alltabls.xls

■参考文献紹介

ニュージーランドの政治経済の入門書としては次がわかりやすいでしょう.

・日本ニュージーランド学会編(1998)『ニュージーランド入門』慶應義
塾大学出版会

政治経済だけに限らずに,生活や留学体験記など様々な観点からニュージーラ
ンドにアプローチしています.

・宮尾龍蔵「8章 ニュージーランド」
http://www.mof.go.jp/jouhou/soken/kenkyu/zk051/zk051i.pdf
財務省財務総合政策研究所「経済の発展・衰退・再生に関する研究会」報告書
2001年6月

以下の文献は専門的な論文です.

・Darwall,Rupert(2003), "Market reform − the lessons from New
Zealand,"
Business Herald, June 30.
http://www.nzbr.org.nz/documents/perspectives/perspectives-2003/
issue43.pdf

・Reserve Bank of New Zealand and The Treasury of New Zealand, "Case
Study of New Zealand's Saving Performance,"
9th APEC Ministers' Process.
http://www.banxico.org.mx/sitebanxicoingles/gpublicaciones/Seminarios/
ing/dgie/apec/New%20Zealand.pdf

ニュージーランドの貯蓄率の低さを1984年の改革と関連づけて議論しています.

・Ross Guest, John Bryant & Grant Scobie(2003), "Population Ageing In
New Zealand: Implications for Living Standards and the Optimal
Rate of Saving,"
NEW ZEALAND TREASURY WORKING PAPER 03/10, June.
http://econpapers.hhs.se/scripts/redir.pl?u=http%3A%2F%2Fwww.treasury.
govt.nz%2Fworkingpapers%2F2003%2Ftwp03-10.pdf&h=repec:nzt:nztwps:03/10

・John K. Gibson and Grant M. Scobie(2001),"Household Saving
Behaviour in New Zealand: A Cohort Analysis"
Treasury Working Paper 01/18
http://ideas.repec.org/cgi-bin/get_doc.pl?urn=RePEc%3Anzt%3Anztwps%
3A01%2F18&url=http%3A%2F%2Fwww.treasury.govt.nz%2Fworkingpapers%
2F2001%2Ftwp01-18.pdf

■まとめ------------
・ニュージーランドでは1984年にロジャーノミックスと呼ばれる経済の大
改革が行われた.
・それは公的部門の民営化と行財政組織の統廃合,中央集権から分権化への変
化を伴った.
・この改革は,政権が労働党から国民党に代わっても引き継がれた.
.民営化の形態は,commercialization,corporatization,privatizationの
3つがあり,最後のprivatizationが完全民営化である.
・ニュージーランドの民営化を伴う政治経済改革は,その後各国の行財政改革
に大きな影響を与えている.
・ニュージーランド経済の問題点としては付加価値が低い一次産業に偏ってい
ることと異常に低い貯蓄率.
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(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年10月24日

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【Q & A】1984年に実行されたニュージーランドの経済改革は当時の
財務大臣の名前をとって何と呼ばれている?

    → ロジャーノミックス

【今回のサイト】 Reserve Bank of New Zealand
         (ニュージーランドの中央銀行):
         http://www.rbnz.govt.nz/
         Statistics New Zealand(ニュージーランド統計局):
         http://www.stats.govt.nz/

【評価】★★★
    ★★★

私の評価の基準:最高が★★★,次が★★,最後が★です.
        ★1つは普通という評価です.
      データが十分提供されているかどうかが評価のポイントです.
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【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
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Copyright 2003

第120回 ニュージーランド海外研修[工場見学編][top]


                        2003年10月17日発行
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国経館 ニュージーランド海外研修その4  メールマガジン  No.120
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

2003年度夏の海外研修先の1つはニュージーランドでしたが,その紹介の
第4弾です.

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【第120号】 ニュージーランド海外研修その4 工場見学

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2003年7月16日(火)から8月12日(火)までニュージーランドでの
海外研修が実施されました.ニュージーランドの4つの大学にそれぞれ約15
から16名の学生が参加しました.わたしはそのうちネイピア(Napier,地元
の方はナイピアと発音します)のEIT(Eastern Institute of Technology)
での前半の引率を担当しました.その体験を元に,研修に参加した学生がどの
ようなことを学んだのかを紹介します.

今回はその第4弾として多数訪れた工場見学(Off-Campus Visits)の中から
主なものを紹介します.

■ワイナリー(Church Road Winery Hawkes Bay)
7月18日(金)
EITのあるナイピア(Napier)の辺りは,ホークスベイ(Hawkes Bay)と呼
ばれています.ホークスベイは,ニュージーランドでは有数のワイン産地とし
ても有名です.ナイピアの隣町であるタラデール(Taradale)にあるワイナリ
ーChurch Roadを訪ねました.学生はこれをひそかに楽しみにしていたようで
す.試飲があるからです.ニュージーランドでは18歳以上ならアルコール可
です.同社は1897年創業のニュージーランドでは老舗の1つで,良質なワ
インを生産することでも有名です.地下のワインセラーの一部は創業当時の資
料を集めた博物館にもなっています.われわれが訪ねたこの時期(ニュージー
ランドでは冬季)はワインの生産時期ではないので工場全体が静かです.案内
係の女性がワイン絞りから完成までのプロセスを説明しながら,ワイン工場を
案内してくれます.ぶどうを丸ごと潰すと赤ワイン,皮を除いてつくると白ワ
インになることをまず教わります.学生リーダーのSさんが随時通訳します.
ワイナリーの裏庭には広大なブドウ畑が広がっており,気持ちよく芝生が手入
れされています.併設されているワインショップでスパークリングワインやシャ
ルドネ(chardonnay)など4種類のワインを試飲してほろ酔い気分です.わた
しはシャルドネを1本購入しました.

Church Road Winery Hawkes Bay(チャーチロード):
http://www.montanawines.co.nz/Pages/wineries/chrd.html

Hawkes Bay Wine Country:
http://www.hawkesbay.com/attractions/wine
ワインカントリー,ホークスベイ紹介のサイトです.

■シープスキン工場(Classic Sheepskins)
7月18日(金)
ナイピアの郊外には小規模ながら伝統的なsheepskin(羊のなめし皮)工場が
あります.その中の代表的な会社の1つがClassicSheepskins社です.羊の皮
がふわふわの起毛になる過程を見学しました.なめし皮作りは機械化ができな
い手作業を伴う工程が多いということです.独特のにおいと羊の細かい毛が飛
び交う工場なので花粉症の方は無理です.幸い今回の学生には花粉症の学生は
いませんでした.主にアメリカやヨーロッパに輸出されています.シープスキ
ンのふわふわの敷物は最低でも100ドルはします.スリッパや室内履きはお
みやげとしては手頃です.わたしは冷え性なので室内履きを購入してみました.
今年の冬はこれで乗り切れるか試してみましょう.

Classic Sheepskins:
http://www.hawkesbay.com/attractions/classicsheepskins

■アールデコの街,ナイピア
7月19日(土)
ナイピアはアールデコ(ART DECO)様式の建築が多数あることで世界的にも有
名なところです.大半は1931年の大地震で崩れたのですが,その後再建さ
れて今日にいたっています.アールデコショップでガイドのおばさん,という
よりもおばあさんに近いけど,すごく元気,からスライドを使った一通りの説
明を受けた後,実際に街中を歩いて建物を見学します.ガイドのおばさんはゆ
っくりした平易な英語を話してくれるので学生もおそらく大半は理解できたと
思われます.アールデコ様式を見分けるポイントは使われている紋様で,次の
ような英語で表現されます.sunburst,ziggurats, zig-zags, speedline,
new materials, new shapes,new woman.

代表的な建物を挙げておきましょう.Municipal Theatre,Public Trust Fund,
Daily Telegraph(代表的新聞Hawke's Bay Todayの前身).それぞれ格好の
写真スポットですから,学生はかなりの数の記念写真をとりました.よい記念
です.

Art Deco Napier(アールデコの街ナイピア):
http://www.hawkesbay.com/attractions/artdeco

ナイピアの紹介:
http://www.hawkesbay.com/places/napier/

1931 Napier Earthquake(1931年ナイピア大地震):
http://www.hawkesbay.com/places/napier/earthquake
ナイピアの紹介では必ず登場するのが1931年の大地震です.同年2月3日
(火)午前10時47分すぎ,マグニチュード7.9(7.9 on the Richter
Scale)の大地震がナイピアを中心とするホークスペイ一帯を襲いました.2
月はニュージーランドでは真夏です.北半球の8月に相当します.

■はちみつ工場(Arataki Honey)
7月22日(火)
ニュージーランドの代表的な蜂蜜ブランド「ARATAKI Honey」の工場見学です.
一見すると日系の会社かと思いますが,そうではなくARATAKIは近くの地名だ
そうです.蜜蜂の巣やパック詰工場を見学した後,ショップで蜂蜜のテイステ
ィングとおみやげ買いです.実は私は蜂蜜好きでして毎朝ヨーグルトに「杉養
蜂園」のれんげの蜂蜜をかけて食べているのです.ちなみにヨーグルト作りも
わたしの担当です.ニュージーランド蜂蜜の特徴は日本のにくらべて濃厚とい
うことでしょうか.さらにクリーミータイプ(さらさらでない)の蜂蜜の種類
が多いことです.やはり代表はマヌカ(Manuka)です.色が褐色ですから見た
目は悪いのですが,薬効はすばらしいといわれています.学生はテイスティン
グした上で自分の好みを選んだようでした.ニュージーランド産マヌカ蜂蜜は
最近は日本にも輸入されていますが,非常に高い値段を付けて販売しています.
同じ製品を日本で購入するとニュージーランドの数倍ぐらいはします.

Arataki Honey:
http://www.aratakihoneyhb.co.nz/index2.htm


■テ・マタ・ピーク(Te Mata Peak)
7月22日(火)
テ・マタ(Te Mata).ニュージーランドの伝説の巨人です.山を一飲みして
のどにつまらせて死んでしまったという悲しいお話が元になっています.遠く
から見ると人があお向けに横たわっているように見える頂がナイピアの隣町
Havelock North(ハブロック・ノース)にあります.Te Mataピークへ至るに
はいろは坂的な狭い山道をくねくね(winding)ドライブして登っていきます.
テ・マタ・ピークからの景色はまさしく絶景です.麓には新しくできた高級ブ
ランドのワイナリーも見えます.頂上からはナイピア,ヘイスティングス,ハ
ブロック・ノースが一望です.丘陵地帯に羊がいることでニュージーランドと
わかりますが,それ以外は別世界という雰囲気です.すがすがしい一日です.

Te Mata Peak:
http://www.hawkesbay.com/attractions/temata

■水族館(National Aquarium)
7月24日(木)
New Zealand National Aquarium(ニュージーランド国立水族館).ナイピア
ポートの端にあります.それほど大きな水族館ではありませんが,つくりが工
夫してあり,頭上の大きな透明水槽を見上げながら通路を歩けるようになって
います.水槽内での餌付けの様子もみることができました.それとここにはキ
ウイ・バードがいることでも有名です.キウイ・バードは警戒心が強くしかも
非常に暗い部屋で飼育されているので詳細は見極めにくいのですが,実物を見
たのは初めてです.キウイ・バードはニュージーランドでも希少動物になって
しまいました.この一角だけは当然のことながらフラッシュ撮影厳禁です.

New Zealand National Aquarium(ニュージーランド国立水族館):
http://www.nationalaquarium.co.nz/

■タツノオトシゴ養殖場(Seahorse Farm)
7月24日(木)
ニュージーランド国立水族館のちょっと先に立地しています.タツノオトシゴ
(seahorse)を生産して主に中国に輸出している会社です.中国ではこれを漢
方薬として利用しています.タツノオトシゴ1匹で20ドルもするそうで結構
な商売になっているようです.この会社では,その他ロブスターやカニなども
扱っています.数人の学生は説明のおじさんからロブスターをつかませてもら
ってごきげんでした.女子学生もカニをじょうずに捕まえていました.基本的
には勝手にさわってはいけないのですが,もちろん許可を得ての上です.

Seahorse Farm:
http://www.hawkesbay.com/attractions/seahorsefarm

■マッシュルーム農場(Te Mata Mushroom Farm)
7月29日(火)
Te Mata Mushroom FarmはHavelock Northにあるニュージーランドでも大
手のマッシュルーム農場です.説明係の女性からマッシュルーム栽培の過程を
説明してもらいます.日本では考えられないような大きくてきれいなマッシュ
ルームです.立派なマッシュルームを育てるには栄養のある堆肥が必要です.
農場横には専用の堆肥製造所があるのですが,この臭いにはみな顔をしかめて
いました.ちょうどわれわれが見学していた最中に,ナイピアを含むホークス
ベイ地域でたくさん読まれている有力紙Hawke's Bay Todayのカメラマンが
取材にきていてわれわれを写真にとりたいというのです.私ととりあえず近く
にいた学生3名の4人でマッシュルームの育成棚に身を寄せ合ってにこにこし
ながらカメラに収まりました.この写真とわれわれの研修の様子は結局,同紙
の8月6日号に掲載されました(以下の「地域の新聞」の項を参照).

■穴窯(Kamata Pottery)
7月29日(火)
Kamata Potteryは,Hastingsにある本格的な「穴窯」です.7月22日(火)
夜のポトラックに参加していたBruce Martinさんの窯です.4ヘクタールとい
う広大な土地の中に窯はありました.大小2つの窯があり,準備から完成まで
数カ月を要するという本格的なものです.松の木を9日から10日間燃やして
焼き上げるとのことです.ナイピア近郊にこのような本格的な窯があるとは驚
きました.ブルースさんはひげを蓄えた穏やかな初老の方で非常に物静かです.
このような方に会えたことだけでも収穫がありました.その作品は見事で,値
段も相当なものです.
なお,余談ですが,Bruce Martinという名前は,奇妙なことにEITのCEO(学長)
のBruce Martinさんとまったく同姓同名なのです.後日EITのマーチン学長
にお会いする機会があったのですが,彼もこのことは知っていました.お二人
には何の関係もないとのことでした.

Kamata Pottery:
http://home.clear.net.nz/pages/anagama/

■地域の新聞
われわれのEITでの海外研修の様子は地元の新聞2紙から取材を受け,それ
ぞれの紙面で紹介されました.紙面の写真も一部掲載しましたのでご覧になっ
てください.

the napier mail:
http://www.napiermail.co.nz/
Wednesday, July 30, 2003

ナイピアメールは2000年に創刊された地元に密着した週刊の新聞です.毎
週水曜日に発行されます.7月22日(火)夕方EITでわれわれはポトラッ
ク・ディナーで歓迎されたわけですが,この場に居合わせたナイピアメールの
創業者でもあるポールさんから海外研修の取材を受けました.その内容が7月
30日付の同紙に掲載されたのです.この写真にはわれわれの他に同時期にE
ITに日本から語学留学にきていた数名の学生が含まれています.ニュージー
ランドは国として海外からの留学生を積極的に受け入れる政策を推し進めてい
ますが,2003年はSARS問題が間接的に影響して留学生や観光客が大幅
に減少したとのことでした.

Hawke's Bay Today:
http://www.wilsonandhorton.co.nz/wh_companies/newspapers/hawkes_bay_
today.html

Wednesday, August 6, 2003

名前からわかるようにホークスベイ・トウディは伝統ある地域の有力紙です.
ホークスベイ一帯で最もよく読まれている新聞です.7月29日(火)われわ
れはTe Mata Mushroom Farmを訪ねましたが,ここで同紙の記者から日本か
らの海外研修大学生ということで取材を受けました.この写真はそのときのも
のです.私ととりあえず近くにいた学生3名の4人でマッシュルームの育成棚
に身を寄せ合ってにこにこしながら「マッシュルーム」と叫んでいます.カメ
ラマンからは「カメラを見ないで,マッシュルームを見て」と注文が飛びます.
ニコンの高級デジカメで連写してすぐ出来具合を確認するのですが,なかなか
OKがでず,4,5回撮り直しました.奇妙な感じの写真ですが,この手のポ
ーズの写真は同紙の”売り”のようです.以前地元の有名なパン屋さんを紹介
するときの記事でもほぼ同じような構図の写真を掲載していました.

2つの新聞記事は共に国際交流室に保管してありますので,興味ある方は同室
を訪ねてください.

■ホークス・ベイの見どころ
ホークスベイの見どころを紹介しているサイトや地域のニュースを掲載してい
るサイトを紹介しておきます.

Destination Hawkes Bay:
http://www.hawkesbay.com/
ホークスペイ紹介

My Town New Zealand, local news:
http://www.mytown.co.nz/

Stuff, New Zealand leading news:
http://www.stuff.co.nz/
ニュージーランドのローカルニュース

Weather from New Zealand City:
http://home.nzcity.co.nz/weather/
天気情報

New Zealand Herald:
http://www.nzherald.co.nz/
ニュージーランド第一の新聞です.

NZoom,One News:
http://onenews.nzoom.com/
ニュージーランド第一のテレビ局です.

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(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年10月17日

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【今回のサイト】 Destination Hawkes Bay:
         http://www.hawkesbay.com/
         the napier mail:
         http://www.napiermail.co.nz/index1.htm

【評価】★★★
    ★★★

私の評価の基準:最高が★★★,次が★★,最後が★です.
        ★1つは普通という評価です.
      データが十分提供されているかどうかが評価のポイントです.
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【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
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Copyright 2003

第119回 ニュージーランド海外研修[英語・食べ物編][top]

                        2003年10月21日更新
                        2003年10月10日発行
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国経館 ニュージーランド海外研修その3  メールマガジン  No.119
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

2003年度夏の海外研修先の1つはニュージーランドでしたが,その紹介の
第3弾です.

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【第119号】 ニュージーランド海外研修その3 [英語・食べ物編]

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2003年7月16日(火)から8月12日(火)までニュージーランドでの
海外研修が実施されました.ニュージーランドの4つの大学にそれぞれ約15
から16名の学生が参加しました.わたしはそのうちネイピア(Napier,地元
の方はナイピアと発音します)のEIT(Eastern Institute of Technology
)での前半の引率を担当しました.その体験を元に,研修に参加した学生がど
のようなことを学んだのかを紹介します.

今回はその第3弾としてニュージーランドで経験したいわゆる”ニュージーラ
ンド英語”(キウイ・イングリッシュ,kiwi English)と代表的な食べ物を
紹介します.

■ニュージーランドで体験した英語

kiwiという単語はさまざまな意味を持っています.われわれがよく知っている
のはキウイ・フルーツ(kiwi fruit)とキウイ・バード(kiwi bird)でしょ
うか.これ以外にも,kiwiで”ニュージーランド人(New Zealander)”も意
味します.kiwi Englishと言えばニュージーランドで話される特別の英語とい
う意味になります.海外研修で体験したそのような英語をいくつか紹介しまし
ょう.なお,以下の中には純粋な意味でのkiwi Englishではなくニュージーラ
ンドでよく耳にする英語も含めています.

(1)aをエイではなく”アイ”と発音します.
これはkiwi Englishの大きな特徴の1つです.例えば,Saturday,Sundayの
dayは普通は”デイ”と発音しますが,生粋のニュージーランダーは”ダイ”
と発音します.”サタダイ”,”サンダイ”となるのです.初めて聞いたとき
はさすがにびっくりしました.このようなことを知っていたとしてもです.知
っていないともっと混乱したかもしれません.

EITのあるNapierも,『地球の歩き方』などのガイドブックでは”ネイピア”
と紹介されていますが,地元では多くの方が”ナイピア”と発音しています.
英語のR先生はカナダ出身なので”ネイピア”と発音していました.

Seahorse Farm(タツノオトシゴ養殖場)を見学に行ったときのことです.お
じさんが工場内を案内して説明してくれるのですが,”マイル”,”マイル”
と頻繁に言うのです.その直後に”フィーマイル”が聞こえてきてぴんときま
した.male(オス)とfemale(メス)のことだったのです.マイルだけだと理
解できなかったかもしれません.

その他,同系統のよく聞く単語をいくつか挙げておきましょう.
laterは”ライター”.See you later.でよく使われます.
rainは”ライン”.テレビ(ニュージーランドではOne News,あるいはチャン
ネル・ワンという名前のテレビ局が最大手です)で天気予報のおじさんが使っ
ていました.

ニュージーランドの方すべてが(1)の法則に則って発音するわけではありま
せんが,そのような傾向があるという程度で理解してください.

(2)chop-chop(チョップ・チョップ):急いで! 早く!早く!
集合時間に遅れてくる学生に向かってVさん(Off Campus Visitsを指導して
くれた方)がよく使っていた言葉です.その後,学生もまねして使うようにな
りました.
この言い方はニュージーランド特有というわけではないようです.Webster's
Collegiate Dictionaryにも,Longman Dictionary of Contemporary
English,「英辞郎」にも載っていましたから.

(3)hot pool:温泉
温水プールではありません.hot spring(温泉)という単語も使いますが,ニ
ュージーランドではhot poolの方が一般的です.なぜホット・プールなのかに
ついては前回のメールマガジン(ニュージーランド海外研修その2,小旅行編)
で書きましたので,そちらを参照してください.さすがの「英辞郎」にも
hot poolは載っていませんでした.

(4)togs:水着.swim suit
hot poolに必需品なのがtogsです.togsは衣類を意味する場合もありますが,
水着の意味で用いられることが圧倒的に多いようです.

(5)meningitis:髄膜炎
ニュージーランドでホットプールといえば,meningitis(メナンジャイティス,
髄膜炎)が連想されます.天然の温泉には髄膜炎を引き起こすウイルスが存在
しており,頭までもぐると感染する危険が大きくなります.meningitisに感染
して放っておくと24時間以内に死亡します.症状は高熱,関節の痛み,背骨
の痛み,首の痛み(首が回らなくなる),手足に斑点ができる,などです.
ニュージーランドでは毎年meningitisによる死亡者がでているとのことです.
英語のクラスでR先生からその事実を知らされたとき学生たちは一瞬凍り付い
たのですが,観光客などが利用する温泉はウイルス除去処理がしてあるので安
心です.ニュージーランドでは施設内のホットプールだけを利用しましょう.
殺菌処理されていない自然の温泉には絶対入ってはいけません.

Meningitis Research Foundations:
http://www.meningitis.org/
symptomsの項に症状の説明があります.

(6)plaster:band-aidのこと
応急手当用(first aid)の絆創膏のことですが,ニュージーランドでは
plasterといいます.アメリカだとバンドエイドになります.バンドエイドは
商標名が製品の一般名詞になった例です.日本でも地域によって呼び方が変わ
ることで有名ですね.関東地方ではバンドエイドが圧倒的ですが,熊本では
”リバテープ(これも製品名)”です.なお,ホッチキスもこのたぐいに入る
のですが,英語ではホッチキスでは通じません.stapler(ステイプラー)です.
覚えておきましょう.

(7)take away:持ち帰り.to go
マクドナルド(McDonald's,発音はマクダーナルドに近い)などでバーガーを
注文すると最後に必ず”Here or to go?”とアメリカではたずねられます.
to goは持ち帰りを意味しますが,ニュージーランドでは to go は使いません.
take awayです.ニュージーランドでも都市部にはStarbucksがたくさんありま
すが,ここでもto go ではなくtake awayです.ニュージーランドの首都ウェ
リントンはおいしいエスプレッソ系のカフェが多くあることで有名ですが,そ
れに影響されてかウェリントンのスターバックスも結構がんばっています.ニ
ュージーランド第一の都市オークランドのクイーン・ストリートにあるスター
バックスのラテはなぜかよくなかったですね.

(8)netball:ネットボール
ニュージーランドのスポーツといえば誰でも連想するのがラグビーとAll
Blacksですが,女性用のスポーツとして一番人気なのがnetballです.バスケ
ットボールに似た競技です.ニュージーランドのネットボールの最強のチーム
がSilver Ferns(銀色のシダ)です.Silver Fernsがオーストラリアのチーム
を破って優勝したときは翌日の新聞のトップニュースはこれでした.それにし
てもニュージーランドの方は男女を問わずラグビーに熱狂します.ウェリント
ンにあったスポーツバー(sports bar)はラグビーの試合中は人で溢れかえっ
ていました.入れなかった人は店の窓から店内のモニターに向かって奇声を発
していました.

Netball New Zealand:
http://netballnz.co.nz/0,1445,,00.html
Vodafone Silver Ferns:
http://netballnz.co.nz/teams/teams_detail/0,1451,41584,00.html

(9)tea:夕方のお茶は食事
夕方ティーに来ませんかといわれたら,ニュージーランドでは夕食のことを意
味します.

(10)venison = cervena = deer meat:鹿の肉
レストランのメニューでは cervenaという言葉がよく使われます.
米では鹿をelkとも言います.

(11)bush:英語のforestのことです.

(12)malted milk:麦芽入りミルク.ミロのようなもの
アイスクリーム屋さんなどのメニューにあります.

(13)yummy(ヤミー),おいしい.
反対は yukky(ヤッキー)まずい
これは英語一般で使われる口語表現です.ナイピアのパン屋さんのショーケー
スにyummyと書かれた値札が貼ってありました.

(14)tui(トュイ):ニュージーランドの鳥の名前
ニュージーランドを車で移動したり,街中を歩いていると鳥の絵と共に”Tui”
と書いてある看板をよく目にします.この看板のあるのは多くはロッジだった
り,レストランだったりするのですが,このTuiはニュージーランドの大手の
ビール会社のブランドです.Tuiは元々はニュージーランドの代表的な鳥の名
前です.喉のところが白くなっているのが特徴です.
なお,ニュージーランドを代表するもう1つのビールのブランドはSpeight's
(スパイト)です.

New Zealand birds Tui:
http://www.nzbirds.com/Tui.html

Tui Brewery:
http://www.beerme.com/breweries/nz/4206.shtml

BrewShow.com - Tui Brewery:
http://www.promax.com/Movies/index.lasso?-database=QTMovieDB&-layout=Web&-response=MoviePage.htm&-recordID=63&-search=
約6分のTui Brewery紹介ビデオです.Tuiの鳴き声も最初に入っています.

Speight's Brewery:
http://www.brewing.co.nz/south_island/speights.htm

■ニュージーランドの食べ物

ニュージーランドといえば羊,羊といえばニュージーランドと連想してしまい
ますが,羊料理が多く食べられているかというとそうでもないようです.一般
に子羊の値段は他の肉に比べると高いので(ニュージーランドでも),どちら
かといえばごちそうになっているのではないでしょうか.低脂肪・高蛋白とい
うことで今ではチキンがよく食べられているとも聞いています.それにしても
子羊のローストは一度は食べておきたい料理です.

その他,ニュージーランドにきたなら必ず食してほしいものもいくつかありま
す.それが以下のパブロバとホーキー・ポーキー,それにマッスル(あるいは
マッスル・チャウダー)です.

(1)Pavlova
デザートのPavlovaはぜひとも紹介しなくてはなりません.ニュージーランド
の方ならだれでも知っているニュージーランド固有のケーキです.どちらが元
祖かでオーストラリアと争っているらしいのですが,いずれにしてもこれを知
らずしてニュージーランドは語れません.名前はロシアのバレリーナからとっ
ているとのことですが,60年以上前から食されています.いわゆるメレンゲ
タイプのケーキです.外側はぱりっとしていて中は空気がたくさん入っていて
ふわふわです.この食感の違いがポイントです.純白のケーキで上にはキウイ
フルーツやパッションフルーツで飾ることが一般的なようです.見た目はボリ
ュームがありますが,食べると口の中で消えるように解けていくので食後はさ
やわかです.メレンゲケーキですから作り手の技術がはっきり現れます.わた
しは,EITのSさんのご自宅で最初にごちそうになったのですが,お世辞抜
きで上手にできていました.そのことを彼女にいうと,これまで何十回と練習
したのよと,ちょっと自慢げでした.彼女のはキウイフルーツで飾ってありま
したが,ウェリントンのFishermans Tableのはパッションフルーツソースが
かけられていました.ここのもよかった.

パブロバ(Pavlova)の作り方:
http://www.australia.or.jp/gaiyou/life/cake.html

Fishermans Table:
http://www.fishermanstable.co.nz/

(2)hokey pokey
小さく砕いたキャラメルキャンディ風が混じっているニュージーランド特有の
アイスクリームです.ニュージーランドはおいしいホームメイドのアイスクリ
ーム屋さんがたくさんあります.ホーキー・ポーキーと発音します.ニュージ
ーランドの方は世界的にみて1人当たりアイスクリームの消費量が上位にラン
クされているときいています.hokey pokeyは熊本では食べられませんが,ニ
ュージーランド産アイスクリームなら熊本ダイエー大江店のアイスクリーム売
り場に置いてあります.大きなプラスチックのケース入り(200ml)で売られ
ています.製造はニュージーランドの大手のアイスクリームメーカーTip Top
です.

Hokey Pokeyのレシピ:
http://www.dltk-kids.com/recipes/hokey_pokey.htm

Tip Top Ice Cream:
http://www.tiptop.co.nz/

ice cream in オークランド:
http://scotia.hp.infoseek.co.jp/s/icecream.html

Rush Munro's Ice Cream Garden:
http://www.hawkesbaynz.com/pages/rushmunrosicecreamgarden
Napier,Hastings,Havelock Northなどにあるおいしいアイスクリーム・
ショップです.

(3)Mussel
musselはムール貝に似た貝です.蒸して食べるのが一般的ですが,スーパーマ
ーケット(ニュージーランドでは,New Worldが代表的な店です)では酢漬け
でパックしたものをよく売っています.街のレストランでも必ずメニューの中
にあります.クラムチャウダーを知っている方は多いと思いますが,クラムの
代わりにマッスルを使ったのがマッスルチャウダーで,これもニュージーラン
ドの代表的な料理です.タマキ・マオリ・ビレッジで食べたマッスルチャウダ
ーはおいしかった(ニュージーランド海外研修[小旅行編]参照).

研修の最後はオークランドに立ち寄ったのですが,ここでのレストラン探しの
ポイントもmusselでした.日曜日の午後2時すぎのオークランド・ハーバー.
何艘ものヨットが湾内を優雅にすべっているのを眺めながら,多くのニュージ
ーランダーたちはハーバーを取り囲むように建っているこれまた多くの洒落た
カフェでワインを飲みながらブランチを楽しんでいます.ほとんどのレストラ
ンが多くの客で埋まっています.私といえば,カフェの入り口に立ててあるメ
ニューの看板を見比べながら,散策を兼ねての物色です.プリンセス・ワーフ
の先端には高級ホテル,オークランド・ヒルトン(http://www.nz-holiday.
co.nz/hilton/
)があるのですが,その少し手前のカフェLIMONで遅いランチを
とることにしました.ニュージーランドに来てわたしはレストランではシーフ
ード一筋できました.そしてうれしいことにこの選択にはずれはありませんで
した.ニュージーランドといえば羊ですが,どうして新鮮なシーフードが豊富
です.今回もわたしはレストラン選択の基準はシーフードです.最初の狙いは
musselだったのですが,品切れとのことで,Seafood Platter(26.5ドル)と
capuccino(3.5ドル)を注文.サーモンやエビ,そしてマッスルも少し載って
いました.料理も合格点でしたが,カプチーノはさすがでした.きめの細かい
フォームが最後までくずれませんでした.あざやかでした.ランチで30ドル
というのがどうもオークランドの相場のようです.ナイピアで暮らした感覚か
らすると,かなり高い値段です.ウェイターのおじさん(イタリア系のように
見えた)は気さくでとても親切.LIMONで小1時間ゆったり過ごしました.

Mussel Chowderのレシピ:
http://www.hub-uk.com/foodpages14/recip0659.htm

(4)roast lamb
子羊のローストを作るには手間がかかります.子羊のもも肉を丸ごとオーブン
で焼くのですが,ジューシーなラム料理に仕上げるにはローズマリーなどの香
草をかけた上,低温で5から6時間じっくり時間をかける必要があります.こ
うすると特上の子羊のローストが出来上がります.薄くスライスした上に
gravy(グレイビー・ソース)をかけて食します.グレイビーが最も典型的な
ソースです.付け合わせの野菜はじゃがいもやさつまいもが多いようです.

(5)Manuka
ニュージーランドは良質の蜂蜜がとれることで有名ですが,マヌカ蜂蜜はニュ
ージーランドだけのブランドです.ニュージーランドの蜂蜜は日本で一般的に
売られているさらさら液状のものとは異なり乳化したタイプが主流です.入国
での検疫はきびしく同国への蜂蜜の持込は厳禁ですが,これも純粋な蜂蜜を守
るためです.ニュージーランド第一のブランドは「ARATAKI Honey」です.わ
れわれはこの工場に見学に行きました.
熊本でもニュージーランド産マヌカ蜂蜜を販売しているマーケット(例えばハ
ローグリーン・エブリワン)がありますが,かなり高価です.

Arataki Honey:
http://www.aratakihoneyhb.co.nz/index2.htm

Manuka Honey:
http://www.aratakihoneyhb.co.nz/honey/manuka.htm

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(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年10月10日

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【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
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Copyright 2003

第118回 ニュージーランド海外研修[小旅行編][top]

                        2003年10月7日発行
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国経館 ニュージーランド海外研修その2  メールマガジン  No.118
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

2003年度夏の海外研修先の1つはニュージーランドでしたが,その紹介の
第2弾です.

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【第118号】 ニュージーランド海外研修その2 [小旅行編]

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2003年7月16日(火)から8月12日(火)までニュージーランドでの
海外研修が実施されました.ニュージーランドの4つの大学にそれぞれ約15
から16名の学生が参加しました.わたしはそのうちネイピア(Napier,地元
の方はナイピアと発音します)のEIT(Eastern Institute of Technology
)での前半の引率を担当しました.その体験を元に,研修に参加した学生がど
のようなことを学んだのかを紹介します.今回はその第2弾として教室以外で
の体験,オフ・キャンパス・ビジット(Off-Campus Visits)を紹介します.

オフ・キャンパス・ビジットは大きく2つに分けることができます.1つは2
泊3日の小旅行タイプ.もう1つはナイピア近郊の牧場や工場見学です.前者
はニュージーランドの首都ウェリントン(Wellington)への旅行と湖の街タウ
ポとマオリ文化を残している温泉都市ロトルア(Taupo and Rotorua)への旅
行です.後者は非常にたくさんの見所があります.ナイピアを含む地帯をホー
クス・ベイ(Hawkes Bay)と呼んでいますが,このあたりは自然の産物に恵ま
れた地域で,ワイン用のぶどう畑(vineyard)と果樹園(orchard)に囲まれてい
ます.その他珍しい工場がたくさんあり,見学の素材には事欠きません.

今回は我々が体験したオフ・キャンパス・ビジットから羊牧場と小旅行を中心
に紹介します.

学生たちはこれらのビジットを通してニュージーランドの経済・社会・文化と
様々な生の英語を学んでいくのです.

■羊牧場と鹿牧場(sheep farmとdeer farm)

ニュージーランドといえば羊.車でちょっと郊外にでるともうそこには羊がい
ます.始めのうちは,学生たちは羊を見つけるたびに大歓声を上げていました.
羊というのはほとんど動かないのです.放牧地にじっと立ったまま(stand
still),もくもくと牧草を食んでいるのです.

7月20日(日)我々は,初めて生の羊を体験することになりました.
Prinsy's Sheep Farmは丘陵地帯にあり寒さもひとしおです.観光牧場ではな
く,通常の牧場を一般に開放して直接羊に触れてもらおうというものです.
Prinsyさんの一家4人が経営しています.2人のかわいらしい中学生ぐらいの
娘さんも手伝っています.牧場は自然のままなので,牧草に覆われたなだらか
な放牧地は羊の糞がいたるところに散在しています.晴れててよかったという
のが第一の感想です.それでもわれわれの靴底には知らない間にそれらが挟ま
っているのです.学生はこれをsheep shitと呼ぶようになりました.

見学が始まって早々,子羊の出産という生々しい姿を直接目の当たりにするこ
とになりました.映像等で見たことはありますが生で見るのは初めてです.
Prinsyさんはいとも簡単に放牧中の羊を転がし,あお向けにさせて手を一気に
差し込み子羊をあっという間に取り出してしまいました.ほとんどの学生は顔
をしかめながらも食い入るように見ていました.生まれた子羊はその場に放っ
ておきます.われわれが帰るころにはもう一人で立ち上がっていました.たく
ましい生命力です.

羊毛狩り(sheep shearing)と子羊へのミルク与え(milk feeding)も体験しま
した.羊毛狩りはPrinsyさんが手取り足取り指導してくれるのですが,あお向
けにした羊を両足で押さえて電動バリカンで刈る仕事は結構ハードです.私もち
ょっとだけさせてもらいました.

ランチの後は,2番目の目的地鹿牧場(GEVIR Premiun)です.羊牧場からさ
らに30分ほどの距離にあります.鹿(red deer)は食肉にもなりますが,メ
インは鹿の角を粉末状の細かい粒子にして健康補助食品(Deer Velvet)を作
ることです.主に中国に輸出しているとのことでした.

■ウェリントン(Wellington)

7月25日(金)から27日(日)まではニュージーランドの首都ウェリント
ンへの小旅行です.我々が生活していたナイピアからウェリントンまで休憩無
しで車を飛ばせば5時間ぐらいで着くそうですが,我々は途中様々なところを
見学したり休憩をとっていきますので,朝9時前にナイピアのEITを出発し
てウェリントンに着いたのは午後4時でした.ナイピアの田園風景に慣れた学
生にとってウェリントンの第一印象は「うわあーすごい都会!」というもので
した.さっそく午後4時に予約していたニュージーランドの議会見学に滑り込
みます.ニュージーランド議会(Parliament)の建物はその独特の形からBee
Hive(蜂の巣)の愛称で呼ばれています.

 New Zealand Parliament: http://www.parliament.govt.nz/

午後4時から1時間イギリス英語をあやつるちょっと気取ったおじさんによる
議会見学ツアーです.われわれの他に地元の方やアジアからの観光客も混じっ
ていました.写真撮影は厳禁で荷物はすべて受け付けに預けなければなりませ
ん.ニュージーランド議会の特徴を一通り説明した後主な部屋に案内してくれ
ます.ハイライトは,実際に議論を戦わせる議場の見学です.イギリス議会の
伝統を引き継いでいるので,左側に首相などの政府与党がすわり,右側に野党
議員がすわる形です.ニュージーランドは1院制で議員の任期は3年です.選
挙権は18歳からです.

翌日は,国立博物館Te Papaの見物です.マオリ族関連の展示が有名で,さな
がら民俗学博物館の様相を呈しています.絶滅した(extinct)まぼろしの巨大鳥
モア(moa)の実物剥製が展示してあるのも大きな特徴です.

 Museum of New Zealand Te Papa Tongarewa:
     http://www.tepapa.govt.nz/

昼からは学生お待ち兼ねのショッピングタイムです.午後6時近くまで約5時
間目いっぱいウェリントンのショッピング街を歩き回れます.ウェリントンは
大都市ですが,ショッピング街は1箇所にまとまっているので便利です.それ
でも歩き回ると結構疲れます.疲れたら,カフェでお茶を飲みます.ウェリン
トンはカフェの多いことでも知られていますが,私はLidoをはじめとしていく
個所かでカフェラテ(通常ラテといいます)を味わいました.コーヒーの”コ
ク”という点で地元のカフェは優れています.ホテルにもどって私の万歩計を
見ると2万を超えていました.通常は1万ですからかなり歩いたことになりま
す.

ウェリントンでは,”日本風”鉄板焼きレストラン(Fujiyama)や地元の代表
的なシーフードレストラン(Fishermans Table)なども体験しました(注1).
海外で体験する日本食レストランはちょっと変わったところがあるものですが,
前者はまさにそのようなタイプでした.おもしろい体験をしたのですが今回は
残念ながら割愛させていただきます.シーフードレストランは夜景も食事内容
も合格でした.学生たちはメニューから料理の英語を勉強することになるので
す.

(注1)ニュージーランドの食べ物についてはこのメールマガジンの「ニュージー
ランド海外研修[英語・食べ物編] 」を参照してください.

■タウポとロトルア(Taupo and Rotorua)

8月1日(金)から8月3日(日)にかけてはタウポ,ロトルアへの小旅行で
す.NapierからTaupoまでは2時間ちょっと,TaupoからRotoruaまでは1時間
弱です.ウェリントンまでの旅行に比べるとかなり楽です.8時半にEITを
出発,10時半すぎにはタウポ到着です.タウポはニュージーランド最大の湖,
Lake Taupoで有名な観光地です.
 Taupo: http://www.hukajet.co.nz/index.cfm/Taupo
タウポからロトルアにかけての一帯はニュージーランド屈指の温泉地帯でもあ
るので,タウポの街に入ったとたんに硫黄(sulfur)の匂いが鼻につきます.
温泉の地熱を利用して地熱発電(geothermal generation)もさかんに行われ
ています.さらに付け加えるなら,ニュージーランドでは一切原子力発電は行
っていません.このあたりにも平和国家の面目躍如といった感じです.

この日のハイライトの1つはバンジージャンプです.タウポの中心街から車で
10分ぐらいのところにTaupo Bunsyがあります.
 Taupo Bunsy: http://www.taupobungy.co.nz/mainpage.htm
タウポ・バンジーはワイカト川を下に見下ろした絶壁にバンジージャンプの台
が張り出してあります.この台から47メートル下のワイカト川に真っ逆さま
に飛び込んでいきます.わが男子学生4名はバンジージャンプに挑戦しました.
われわれは,絶壁からせり出したジャンプ台がよく見えるポイントに移動して
彼らがジャンプする様子を見守ります.見ている分には気楽です.体験した男
子の言葉によれば非常に気持ちよかったとのことです.飛び出すとき躊躇して
はいけない.係員の「いち,にーのさん(日本人には日本語でいうそうです)
」のかけ声と共にジャンプするのがコツだといっていました.ジャンプした後
2,3回ひもにはじかれてバウンドした後,ジャンパーをつるしたひもが降り
て,川で待機しているボートに回収されます.女性陣から尊敬の眼差しを注が
れたのはいうまでもありません.

今日第2の目玉は,Huka FallとHuka Jetです.前者は豪快な滝,後者はその
滝がそそぐ川を疾走するジェットボートです.
 Huka Fall: http://www.rivers.org.nz/article/372
 Huka Jet: http://www.hukajet.com/
ホカ・ホールは落差は大きくありませんが,流れ落ちる水量のすごさに目を見
張るものがあります.ジェットボートというのはジェットエンジンで水を推力
として利用するタイプで浅瀬でも猛スピードで走ることができます.売り物は
急回転です.回転する直前にはパイロットが頭上で人差し指を回してこれから
回転するぞという合図を送るですが,しっかり掴まっていないと遠心力で振り
落とされそうになります.同時に水しぶきが舞うので全身びしょぬれになりま
す.そのため乗る前にはしぶきよけの雨合羽と救命胴衣を着せられるのですが,
頭から水をかぶるのであまり効果はありません.夏ならいいのでしょうが冬の
この時期にはちょっと厳しいものがあります.約30分目一杯猛スピードで川
を疾走し,Huka Fallの真下までいきます.その間,何度もスピン回転をする
ので最後は頭がクラクラ,目が廻ってしまいます.

夕方にはタウポからロトルアへ移動します.ロトルアは温泉の街でもあります.
夕食後さっそく近くのPolynesian Hot Poolへ向かいます.
 Polynesian Spa: http://www.polynesianspa.co.nz/
 Adult Pool: http://www.polynesianspa.co.nz/adultpools.html
ニュージーランドでは温泉のことをhot poolというのですが,実際体験するこ
とで「なるほど」と納得しました.メインの温泉の形状はまさしくプールその
ものです(上のAdult Poolの写真を見てください).プールに温泉を蓄えたと
いう風情です.茶褐色に濁った温泉で温度は約38度.水着を着て入るのでプ
ール感覚です.やはり言葉というのは実際体験してはじめて理解できるものな
のだと強く再確認しました.脱衣場にはプラスチックのかごが用意してあり,
ここに脱いだ衣服類を入れるようになっているのは,日本の銭湯,あるいは温
泉と同じです.

2日目の夜はマオリビレッジ(Tamaki Maori Village)でマオリ文化を体験し
た後,マオリの伝統的な蒸し焼き料理ハンギ(Hangi)を味わいます.
 Tamaki Maori Village:
   http://www.maoriculture.co.nz/rotorua.htm
午後6時半すぎ専用の大型バスがわれわれの宿泊しているユースホステルに迎
えにきます.このバスにはすでに他のホテルなどからピックアップされた観光
客が大勢乗っています.観光客は主にアメリカやヨーロッパからのようです.
当夜はこのような形で5台の大型バスがタマキ・マオリビレッジに集まりまし
た.各バスから1人チーフ(chief)が選ばれます.5人のチーフは乗客を代
表してマオリビレッジに入村するときの儀式を行うのです.チーフは男性で体
が比較的大きく,ある程度の年長者であるとあらかじめ決められています.

以下のページで儀式を見ることができます.
入村の儀式のビデオ(Tamaki Maori Villageのサイト):
 http://www.maoriculture.co.nz/te_wero.htm

入村の儀式は厳粛なものであるので,マオリ族による儀式の中でコミカルな動
きがあったとしても絶対笑ってはいけないと厳しく伝達されます.チーフが地
面に置いてあるシダの葉(fern)を取ることで敵対心を持っていないことを証
明して入村が許されます.集会所の中では歓迎の歌や踊りを鑑賞します.ショ
ーの後はお待ちかねのディナーです.ハンギ料理という名目でしたが,ジャガ
イモやサツマイモ,肉が伝統的な蒸し焼き料理(Hangi)でその他は通常の料
理法でした.バス5台分の観光客が一堂に会するわけなので食堂もかなり広め
です.料理はセルフサービスで各自とりわけます.どんな順番で整理するのか
と注目していたら,年齢の若いグループのテーブルから順々に料理をとるとい
うものでした.各テーブルに屈強の係の男性が立っていて,彼らの指示に従う
のですが,みなさん非常に整然としています.私が選んだ料理は,メインがラ
ムの蒸し焼きスライス,グレービーソースがけ.付け合わせはポテトとスイー
トポテト,サラダ,スープはマッスル・チャウダー.デザートはフルーツのホ
イップクリームかけ,それにコーヒーというものでした.学生の意見も含めて,
マッスル・チャウダーが最も評判がよかったようです.クラム・チャウダーは
有名ですが,クラムの代わりにマッスル(mussel)が入ったものだと思えばわ
かりやすいでしょう.マッスルはムール貝に似ています.マッスル・チャウダ
ーも代表的なニュージーランド料理の1つです.

食後は,みんなで肩を組みながら別れの歌を歌って別れを惜しみます.全て終
わったのは午後10時すぎでした.

これから再度95号車に乗って,逆コースをたどって宿に戻るのですが,この
ツアーは最後まで楽しませてくれます.何しろドライバーがショーマンシップ
に溢れているのです.来るときもそうでした.世界各国のあいさつの言葉を運
転しながらおもしろおかしくやるのです.帰るときはそれ以上に”過激”でし
た.様々な国からのお客が乗車しているので,それぞれの国の代表的な歌を歌
ってくれといいだしました.ドイツの番に回ってきたときです.ドイツ人観光
客は数名いたのですが,歌がでません.そうしたらかのドライバーは,歌わな
いならバスを止めちゃうぞといって急に減速して前方入り口ドアを開ける始末.
これには笑うやら,あきれるやら,様々な感情が入り乱れました.とうとうド
イツ人グループは歌を歌い出しました.次々に歌がでたあと,日本に回ってき
ましたが,ドライバーから声がかかったのはやはり「スキヤキソング」でした.
バスの乗客のほとんどもこの歌は知っていたようです.ドライバーは興が乗る
と両手でクラッピングです.ハンドルは大丈夫かいな,「ウッソー,信じられ
ない!」という声が女の子から飛び出します.最後はチーフになった方が乗客
全員に感謝の言葉を述べて,車内でのお開きとなりました.それぞれのホテル
に着くたびに三々五々,乗客は降りていきます.われわれもユースホステルの
前でドライバーと握手してお別れです.
最後の挨拶はもちろん「キオーラ(Kia Ora)」.

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(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年10月7日

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【今回のサイト】 タウポ・バンジー:
         http://www.taupobungy.co.nz/mainpage.htm
         ホカ・ジェット:
         http://www.hukajet.co.nz/
         タマキ・マオリ・ビレッジ:
         http://www.maoriculture.co.nz/rotorua.htm

【評価】★★★
    ★★★
    ★★★

私の評価の基準:最高が★★★,次が★★,最後が★です.
        ★1つは普通という評価です.
      データが十分提供されているかどうかが評価のポイントです.
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【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
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Copyright 2003

第117回 ニュージーランド海外研修[授業編][top]

                        2003年10月8日更新
                        2003年10月3日発行
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国経館 ニュージーランド海外研修  メールマガジン     No.117
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

2003年度夏の海外研修先の1つはニュージーランドでしたが,その様子を
紹介します.

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【第117号】 ニュージーランド海外研修 [授業編]

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2003年7月16日(火)から8月12日(火)までニュージーランドでの
海外研修がありました.ニュージーランドの4つの大学にそれぞれ約15から
16名の学生が参加しました.わたしはそのうちネイピア(Napier,地元の方
はナイピアと発音します)のEIT(Eastern Institute of Technology)で
の前半の引率を担当しました.その体験を元に,研修に参加した学生がどのよ
うなことを学んだのかを紹介します.

来年の海外研修あるいは将来の留学を計画しているみなさん(特に1年生など)
は,英語力はどの程度必要なのか,政治経済の講義は英語で行われるときいて
いるけど,はたして自分の英語力で大丈夫だろうかと心配している方もいるで
しょう.政治経済の英語の専門用語はどの程度知っておくべきなのかなどにつ
いてもその目安を後半で説明します.

Napierの位置は以下の地図で確認してください.
New Zealand Map:
http://www.backpack-newzealand.com/mapofnewzealand.html (NZ全体)
http://www.backpack-newzealand.com/mapofnorthisland.html (北島)

EIT(Eastern Institute of Technology):
http://www.eit.ac.nz/

■ニュージーランドでの研修全般について

今回のニュージーランド研修の特徴の第一は,すべてホームステイによって行
われたことです.ニュージーランドのホストファミリーは登録制になっており
審査を受けた方が引き受けているので信頼がおけます.学生の希望とマッチす
る家庭が選ばれるので,大きなトラブルは事前に避けられます.ホストファミ
リーはこれまでに海外からの留学生を引き受けた経験のある方ばかりなので日
本人学生の英語力も知っています.ほとんどの方は子育てを終えた人生経験豊
富な方(50代から60代の方が多い)です.朝晩の大学までの通学はホスト
ファミリーが車で送り迎えしてくれます.ランチも用意してくれるので,ブレ
ックファースト,ディナーも含めて3食,規則正しい食事生活を送ることがで
きます.多くの学生は始めのうちはホストファミリーと十分会話することがで
きなかったようですが,日数が経過するにつれしだいに慣れてきたようです.
積極的に話題を作って話すことが大切です.いつの間にか学生たちは,ホスト
ファミリーに「きょうは授業の後図書館でインターネットをするから夕方は5
時に迎えに来て」などと電話でしっかり会話できるようになっています.

大学では月曜から金曜まで朝9時から12時までは英語のクラス.1時間のラ
ンチをはさんで午後1時から午後4時までは政治経済の講義のクラスです.午
後は講義のない日は工場見学等が入ります.EITでは土日も課外活動(Off-
campus tour)が組み込まれていました.例えば,近郊の羊・鹿牧場での体験
や首都ウェリントンでの議事堂見学,マオリ文化が色濃く残っている温泉の都
市ロトルアへの小旅行.最後はニュージーランド第一の都市オークランドでの
観光(もちろんショッピングも)などです(注1).

教室だけで英語を学ぶのではなく,その土地の人々と交流することで生きた英
語を学ぶことができるのが海外研修の大きな利点です.工場見学やショッピン
グなどで街を散策することでニュージーランド経済の生きた姿をとらえること
になります.学生たちは,ニュージーランドでは食料品は割安であるのに対し
て電気製品やエレクトロニクス製品(特に携帯電話など)はかなり高いと実感
したはずです.日本から輸入した中古車が多いのにも気づきました.これらに
よりニュージーランド経済の特徴を肌身で感じることになるのです.多くの経
験を通してたくさんの事実や英語を自然と学んでいきます.自ら体験した英語
は一生忘れないものなのです.教科書で習った単語はすぐ忘れてしまいますが.

(注1)印象深かった工場見学やオフ・キャンパス・ツアーについては次回以
降のメールマガジンで紹介します.

■英語のクラス

英語はカナダ出身のR先生が担当です.彼女は留学生に英語を教えた経験が豊
富であり,日本でも教えたことがあるとのことでした.一言で彼女のクラスを
言い表すなら,非常に工夫された授業を展開します.楽しみながら英語を学ば
せる,ゲーム性を取り入れる,体を動かさせる.しかもこれらは徹底した少人
数による教育をベースにしています.さらに特筆すべきことは,英語の授業と
して独立しているだけではなく,午後の政治経済の講義や工場見学などのオフ
・キャンパス・ツアーにリンクした英語のクラスを提供していることです.例
えば,午後工場見学にいく場合は,それに関する予備知識と関連する英語を教
えます.政治経済の講義にはいつも一緒にオブザーバー参加し,翌日には講義
内容のサマリーを学生に配布してくれます.教え方に様々な工夫を凝らしてい
るので,2回と同じ形の授業はありませんでした.毎回何か新しい教授手法を
披露してくれます.EITでは,引率者はすべてのクラスに出席するのですが,
毎日参加していて飽きることがありませんでした.彼女の英語のクラスを詳し
く紹介するとそれだけで数回分のメールマガジンになってしまいますが,今回
はその一部分だけを紹介しておきましょう.

意外性のある1回目の授業.R先生は2,3,4,5,40の5つの数字をホ
ワイトボードに書きます.これは私にとって重要な数字です.この数字は何だ
と思いますか? とわが学生にゆっくりとした英語で問いかけます.学生は意
外なスタートにきょとんとしています.1つだけヒントがでました.I have
three children.これで数字の意味が少し見えてきました.意外性と想像力,
これでR先生は学生たちの”つかみ”に成功しました.

その他,私が勝手に名付けた英語学習法をいくつか挙げておきましょう.これ
らの詳細については別の機会に譲ります.
running dictation:
10分英作文:
three letter dictation:
すごろく英会話:
ネイティブの先生の卵たちとのディスカッション:
留学生同士でのディスカッション:

1カ月でも学生の英語力は伸びる.これがわたしが抱いた素直な感想です.1
カ月の海外研修で果たして英語力が伸びるのかと疑問をもつ方もいるかと思い
ますが,伸びるのです.それは学生たちといつも行動を共にしていて感じまし
たし,最後の英語終了テストにおいても客観的に示されています.伸びぐあい
には個人差がありますが,何事にも積極的に取り組んだ学生ほど英語力が伸び
ています.教室英語プラス,現地での体験が非常に重要であることを再認識し
ました.一日中英語漬けの環境の中,体で覚えた英語は一生忘れないのです
(注2).この研修で大いに刺激を受けた学生たちが,今後も英語と経済に精
進してくれることを期待しています.

(注2)ニュージーランド特有の英語やニュージーランドで覚えた英語の数々
については別の機会で紹介します.

■政治経済のクラス

午後の政治経済の講義は,EITの学部長でもあるG先生によって行われました.
G先生は日本やアジア各国で教えた経験があります.専門は比較政治体制論で
すが,経済の知識も豊富です.日本の大学生の英語力も把握しているので,な
るべくゆっくりしかもできるだけ平易な英語で話すように務めてくれました.
それにしてもやはり,英語で行われる政治経済の講義をしっかり理解すること
はけっこう難しかったのではないでしょうか.多くの学生は,やはりそのよう
な感想を漏らしていました.

なぜ難しいかというと2つ理由があります.1つは政治・経済の専門用語を日
本語としても十分知っていないということ.2つ目は,日本語では知っていて
もそれを英語で何というか知らないことがあります.例えば,日本とニュージ
ーランドの政治の違いでcorruptionとbriberyという単語が登場しました.日
本の政治ではこれらは頻繁に起こるがニュージーランドでは皆無であるという
話でした(注3).これらはそれぞれ,汚職,贈収賄という意味ですが,日本語
では十分知っている言葉でもそれに対応する英語を知っていないと全然分から
なくなってしまいます.もう1つ例を挙げれば,privatisationは民営化です
が,この単語とその内容を知っていると講義の内容の理解が早くなります.現
在日本では,日本郵政公社等の民営化が議論されていますが,ニュージーラン
ドでは1984年に世界に先駆けていち早く国有企業の民営化を達成しました(注4).

海外での講義の特徴はインタラクティブ性です.かならず先生から学生に対し
て質問が飛びます.学生も随時先生に対して気楽に質問します.質疑応答を通
して議論が深まっていくのです.今回もG 先生は,わが学生に対しては,現在
日本で問題となっているのはどのようなことか,current issuesは何かと質問
されました.これまで問題意識をもって生活していたか.常日頃新聞をよく読
んでいるか.ニュースに注意を払っているかなどが決定的に重要になってきま
す.積極的にクラスに参加する態度が要求されます.

しかし難しいからこそ挑戦しがいがあるというのも事実です.毎日英会話など
の英語だけのクラスではしだいに物足りなくなってくるのではないかと思いま
す.英語で政治経済を学ぶ,ちょっと難しいことにチャレンジするという国際
経済学科の海外研修プログラムは,学生の知的好奇心を刺激する効果があるの
ではないかと思っています.

(注3)New Zealand Heraldの次のニュースを参照してください.
New Zealand among least corrupt nations(New Zealand Herald, October 8, 2003)
http://www.nzherald.co.nz/storydisplay.cfm?storyID=3527693&thesection=news&thesubsection=general
英のTransparency International(TI)の調査報告(2003年版)によると,最も
汚職の少ない国はフィンランド,ニュージーランドは3番目です.ちなみに日本
は21番目です.
TIの報告書は以下を参照してください.
http://www.transparency.org/pressreleases_archive/2003/2003.10.07.cpi.en.html
http://www.transparency.org/cpi/2003/cpi2003.en.html (ランキング表)

(注4)1984年から行われたニュージーランドの経済改革(行財政改革),
通称ロジャーノミックスについては次回のメールマガジンで詳しく紹介します.

■事前に調べておくとよい経済の基礎知識と英語

政治経済の講義では,担当のG先生から学生に対して質問が飛びます.どのよ
うなことが質問されるかというと,それは日本の政治と経済に関する基本的な
なことがらです.例えば,日本の失業率は何%,日本の人口は何人,税率は何
%,日本の政権政党名は,などいわゆる政治経済の常識に属するものですが,
これらについて英語で答えるとなるとちょっと難しくなります.人口1億2千
万人,これを英語ですらすら言えた方は立派です.
1億2千万=120million(one hundred twenty million)
数字の英語って結構難しいのです,慣れていないと.
いずれにしても,海外にいく場合は,日本の政治や経済についての基本事項を
事前に調べて,しかもそれらを英語で言えるようにしておくことが大切です.

一朝一夕で経済英語を覚えられるわけではないので,普段からの努力が必要で
す.経済英語対策としては,まずはマクロ経済学,ミクロ経済学などで登場し
た基本語の英語を覚えておくことです.先生方は講義中基本用語についてはそ
れに相当する英語も教えます.テキストにも載っています.単に英単語を暗記
しただけでは不十分です.その内容までしっかり理解しましょう.

次はインターネットで経済関係の英語ニュースを読んで単語を仕入れておくこ
とが重要です.事前に日本語の新聞で経済ニュースを読んでおいてその後,英
語ニュースを読むと内容理解が早くなります.英語ニュースサイトとしては
USA Todayを勧めます.アメリカ唯一の全国紙といわれるUSA Todayですが,
使用している英語が比較的平易ですので読みやすいと思います.英語に自信の
ある学生はNew York TimesやWashington Postのサイトに挑戦してください.

USA Today: 
http://www.usatoday.com/
USA Today 経済コーナー:
http://www.usatoday.com/money/front.htm

■今回の海外研修で登場した経済英語

どのような経済英語を事前に知っておくべきかは,受ける講義内容によって異
なってくるのは当然のことですが,常識的にこれぐらいは知っていたいという
英語もあります.今回のニュージーランドでの研修では日・米・ニュージーラ
ンドの政治制度の違いと公的部門の民営化が主なテーマでしたが,以下には講
義で登場した主な英語を列挙しておきます.その中でもぜひ知っておきたい英
語には*印を付けておきました.みなさんは以下の単語のうちどれぐらいを知
っていますか,各自チェックしてみてください.

・public sector reform:公的部門の改革,財政改革
・commercialization:商業化.民間企業の考え方のみの取り入れ.もっとも
ゆるい民営化の形態.所有権は政府.
・corporatization:公社,公団化
*privatisation:(完全な)民営化
*vested interest:既得権益. 官僚機構などはみずからの組織と地位を守
るために行動します.
*de-centralization:分権化.反対語はcentralization中央集権化
*primary industry:第1次産業.農林水産業
*secondary industry:第2次産業.製造,工業
*tertiary industry:第3次産業.サービス産業.tertiaryはぜひ覚えてお
きましょう.1次,2次は知っていても3次は知らない方は多いでしょう.
*value added:付加価値
*interest rate:利子率,金利
*saving rate:貯蓄率
・Rogernomics:ロジャーノミックス,
1984年の経済改革を主導した当時の財務大臣Roger Douglas(ロジャー・
ダグラス)からきています.ほぼ同時期イギリスではサッチャリズムあるいは
サッチャノミックス(Thatchernomics),アメリカではレーガノミックス(
Reaganomics)がありました.
・free-up the economy:経済の自由化
*restructuring:経済の再構築,リストラ
*amalgamation:合併,統合.同義語merger
*post office:郵便局
・W3(third world):第3世界.インド,ガーナ等のアジア,アフリカ,南米
の途上国
・W2(second world):第2世界.ロシア,チェコ,ウクライナなど
・W1(first world):第1世界.日本,アメリカ,ニュージーランドなどの先
進国
*GST(Goods and Services Tax):ニュージーランドの消費税の名称.1986年
に導入.ニュージーランドでは12.5%.内税になっています.
 http://www.bcl.co.nz/GST.php3
*income tax:所得税.ニュージーランドでは33−39%の範囲.
従って,GSTと所得税を合わせたニュージーランド国民の税負担はおおまかに
みれば,所得の45%から51%にも達していることになります.高負担が高福祉
を支えていることになります.
(参考)日本の消費税は5%,所得税は10%−37%の範囲だから,合計すれば
15%から42%の負担率です.
*tariff:関税
*inflation:インフレーション
*deflation:デフレーション
*unemployment rate:失業率
*floating exchange rate:変動相場制
*fixed exchange rate:固定相場制
*trade balance:貿易収支
*surplus:黒字(trade surplus)
*deficit:赤字(trade deficit)
*flexible:伸縮的,変化が早い
*homelessness:ホームレス
・dairy product:酪農製品
・logs:丸太,材木
*transport cost:輸送費
・proportional-representation system:(選挙)比例代表制
・unicameral system(or one-house parliament):一院制
・Labour Party:労働党
・National Party:国民党
 労働党と国民党はニュージーランドの2大政党
・Republican Party:共和党.GOP(Grand Old Party)ともいいます.
・Democratic Party:民主党
 アメリカの2大政党は共和党と民主党
*House of Representatives:衆議院(下院, Lower House)
*House of Councillors:参議院
*Senate:上院(Upper House)
*Liberal Democratic Party:(日本の)自由民主党
*Democratic Party:(日本の)民主党
*faction:(日本の自民党内の)派閥
*corruption:汚職
*bribery:贈収賄

■ニュージーランド経済のデータ

ニュージーランド経済に関する公式統計は,次のサイトにまとめられています.
参照してください.

Statistics New Zealand(ニュージーランド政府統計局):
http://www.stats.govt.nz/

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(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年10月3日

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【Q & A】
以下の名称を英語では何というでしょう.
自由民主党
民主党
公明党
天皇

【解答】
自由民主党:Liberal Democratic Party(LDP) 
   小泉首相が属しています.
民主党:Democratic Party
   2003年9月に自由党と統合しました.菅直人が党首です.両者名前が非
常に似ています.
公明党:Komeito Party
   海外ではbuddhist partyと認識されています.
天皇:His Majesty
   日本の政治制度や憲法を語るときは必須語です.
-------------------------------------------------------------

【今回のサイト】 Statistics New Zealand
         (ニュージーランド政府統計局):
         http://www.stats.govt.nz/

【評価】★★★

私の評価の基準:最高が★★★,次が★★,最後が★です.
        ★1つは普通という評価です.
      データが十分提供されているかどうかが評価のポイントです.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright 2003

第109回 ニュージーランド基礎知識*[top]

                         2004年9月23日更新
                         2003年6月20日発行
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国経館 ニュージーランド メールマガジン           No.109
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みなさん,こんにちは.笹山です.
このメールマガジンは国際経済学科のメールマガジン「国経館」の1つとして,
国際経済学科のすべての学生に配信されています.

今回はニュージーランドについての基礎情報を整理します.

(注)約1カ月ニュージーランドでの研修体験を踏まえて,一部補足しました.
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【第109号】 ニュージーランド基礎知識

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2003年度夏の外国事情研修先の1つはニュージーランドでした.北島の3地
域にある4大学に分かれて約1カ月間,英語と経済を学びます.初めての海外
研修ということで不安と共に期待も抱いていることでしょうが,事前研修をし
っかりやっておけば安心です.

多くのみなさんにとっての”壁”は英語による講義でしょう.リスリング力の
問題もありますが,まずは経済関係の単語を事前に十分仕入れて,覚えておく
ことです.経済学で登場する基本的な経済用語を整理しておきますので,役立
ててください.

最近では,インターネットを活用することで多くの情報を得ることができます.
研修先大学とその地域,ニュージーランドでの留学事情一般について参考とな
るサイトも紹介します.

今回は全期間ホームステイでの研修になりますので,ホームステイでの注意点
もしっかり読んでください.

これらの情報をみずからよく読んで,研修を実り多いものとしてください.

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(目次)
空港情報
ニュージーランドの通貨・為替レート・銀行
ニュージーランドの地図サイト
研修先大学
留学・ホームステイの心得
ニュージーランド経済
ニュージーランドの金融政策
知っていたい英単語(時差)
電話・パソコン
ニュージーランドの気候
地球の歩き方
ニュージーランド情報サイト
ニュージーランドの最新情報はニュースサイトで
ニュージーランドのwebカメラ
ニュージーランドのおすすめ図書
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■空港情報[目次]
出発便と到着便は各自必ず事前にチェックしておきましょう.
成田空港:
http://www.narita-airport.or.jp/airport/
行先地(オークランド)と航空会社(ニュージーランド航空)を選ぶと,フラ
イトインフォメーション一覧がでます.
「ターミナル別航空会社」からニュージーランド航空を選ぶと,使用するター
ミナルビルやチェックインカウンターの場所がわかります.
「出発・到着手続きガイド」も読んでおきましょう.
成田からオークランドまで約11時間です.クライストチャーチ経由だと13時間
はかかります.

Air New Zealand:
http://www.airnz.co.nz/
ニュージーランド航空(日本語):
http://www.airnz.co.jp/
Timetables and Flight Info のコーナーでフライト情報をえることができます.

関西国際空港:
http://www.kansai-airport.or.jp/
フライト情報:
http://www.kansai-airport.or.jp/flight/index.htm

オークランド国際空港(Auckland International Airport):
http://www.auckland-airport.co.nz/
Airport maps:
http://www.auckland-airport.co.nz/Guide/airportmaps.php
空港の地図は必須情報です.印刷しておきましょう.
Ground Floorは1階,First Floorは2階,Second Floorは3階です.

ニュージーランドは検疫が厳しいので有名です.生の果物や肉,野菜,はちみつ
などは没収されます.検疫コーナーではビーグル犬がバッケージに麻薬類と果物
などの生鮮食品が入っていないかを嗅ぎ分けています.

★オークランド空港で国際線ターミナルから国内線への乗り継ぎについては以下を参照
http://www.airnz.co.jp/travelinfo/attheairport/auckland_airport.jsp (日本語)
http://www.airnz.co.nz/travelinfo/attheairport/airportconnections/
connecting_at_auckland.htm
(英語)
手荷物を一度受け取り,通関後,再度国内線手荷物預り所(場所は国際線ター
ミナル内の Domestic Baggage Transfer Desk)に預けて,その後,無料の
シャトルバスで国内線ターミナルに移動します.シャトルバスは国際線と国内
線のターミナル循環バスと市内と空港の間の循環バスがあるので間違えないよ
うにします.無料バスで約5分です.

●手荷物に注意
手荷物には,ライター用のオイルなどは絶対入れてはいけません.

■ニュージーランドの通貨・為替レート・銀行[目次]
通常海外旅行に出る前には,行き先国の現金とトラベラーズチェック(
traveler's check,TC)を購入しますが,熊本ではニュージーランドドルの現
金とトラベラーズチェックを扱っている銀行は残念ながらありません.ニュー
ジーランドの空港あるいは銀行で日本円からニュージーランドドルに換金しま
す.買い物ではクレジットカード(VISA,Masterなど)が使えるのでクレジッ
トカードを準備しておくと便利です.

(補足)成田空港の銀行でニュージーランドドルに両替する場合は最小限にと
どめておいた方が無難です.なぜなら交換レートが異常にわれわれ消費者に不
利だからです.例えば2003年7月15日,成田空港内の日本の銀行の窓口
では1ニュージーランドドル=79円で両替しましたが,翌日オークランド空
港内の銀行窓口では72円でした.これだけの差があるのです.


(補足2)実際のニュージーランドで約1カ月生活した経験からいえば,ニュー
ジーランドではトラベラーズチェックは必要ありません.日本円があればそれ
で十分です.ニュージーランドの各銀行の支店の窓口で日本円は問題なくニュー
ジーランドドルに両替してくれます.必要な分だけ両替するようにすればいい
のです.銀行で両替する場合は,金種を尋ねられるので,通常は20ドルを指
定すればいいでしょう.20ドル札を中心に両替してくれます.

ニュージーランド留学情報センター:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/welcome.html
「ニュージーランド情報」コーナーの「通貨」,「両替」に説明があります.

★Money Matters(100% Pure New Zealand):
http://www.purenz.com/index.cfm/purenz_page/6D88D923-6C5B-488F-A000-
B7118430DDE6.html

ニュージーランドドル(New Zealand dollar)の基本的な説明があります.わ
かりやすい英語で書かれているので経済の勉強にもなるでしょう.

金銭感覚を養うために,同サイトにある値段のいくつかを紹介しておきましょ
う.ただし,これはあくまでも1つの目安です.

ホテルでの朝食    =NZ$10 - $25(680円〜1700円)
ディナー(ワインなし)=NZ$20 - $50(1360円〜3400円)
カフェでのランチ   =NZ$10 - $15(680円〜1000円)
ビッグマック     =NZ$3.95(270円)(注1)
カプチーノ      =NZ$2.5 - $3(170円〜200円)

(注1)
The EconomistのBig Mac Index,2003年4月24日号によれば,
http://www.economist.com/markets/bigmac/displayStory.cfm?story_id=1730909
日本ではビッグマック1個262円なので,ニュージーランド・ドルの対円為
替相場1NZD=68円はビッグマック購買力平価でみた場合,ほぼ釣り合い
がとれているといえます.

ニュージーランドドルと日本円との交換レート(為替相場,exchange rate)
は,上のMoney MattersのページにあるCurrency Converterで計算できます.
2003年6月19日現在の交換比率は,1NZD=69.13円.
ただし,このレートは銀行間でのものですから,われわれが銀行で交換すると
きのレートとはかなり異なります.

★Reserve Bank of New Zealand(ニュージーランドの中央銀行)の為替レートコーナー:
http://www.rbnz.govt.nz/statistics/exandint/b1/data.html (最近のデータ)

参考までに東京三菱銀行のレートを示しておきましょう.
東京三菱銀行の対顧客相場:
http://www.btm.co.jp/list_j/kinri/main.htm
6月19日の銀行の買取レートが60.55円,販売レートが77.95円となっていて,
米ドルに比べるとわれわれ消費者にかなり不利なレートになっています.

★フロムニュージーランド,上手な換金について:
http://from-nz.com/life/money.html
日本円のTC(トラベラーズチェック)持参を勧めています.

★National Bank of New Zealand:
http://www.nbnz.co.nz/economics/exchange/nzdjpy.htm
ニュージーランド・ドルの動きがグラフで表示してあります.1日内(intra
day)での変動,最近3週間(last 3 weeks)の変動,最近12カ月(last
12 months)の変動,1985年の変動相場移行後(since NZD float)の変動
の4つのグラフがあります.変動相場移行直後に比べれば安くなっていますが,
最近の傾向としてはニュージーランドドルが上昇(円安)しているのがわかり
ます.

★National Bank of New ZealandのATM情報:
http://visaatm.infonow.net/bin/findNow?CLIENT_ID=VISA
National Bank of New ZealandのATMのある場所を検索することができます.
VISA,PLUSが使えるATMが対象です.

MasterCard/CirrusでATMが使える銀行の検索:
http://www.mastercard.com/jp/cardholderservices/atm/

★★Bank Card:
http://www.bankcard.co.jp/
Bank Card海外キャッシュサービス:
http://www.bankcard.co.jp/kaigai/index_kaigai.html

世界中どこの銀行のATMからでも現地の通貨をATMから引き出せる銀行のカード
があります.Bank Cardという名前で呼ばれています.これを事前に作っておく
と便利です.

Bank Cardには必ずクレジットカードの機能もついており,VISA,Master,
JCBの内からどれか1つを必ず選ばなければなりません.さらにVISAはPLUS,
MasterはCirrus,JCBはPLUSとCirrusのマークがついている銀行であれば直接
現地の通貨をATMから引き出せることになっています.どのクレジットカードを
付けるかはちょっと迷うところですが,それほど差はないように思われます.
もし初めてクレジットカードを作るなら,VISAを選んだ方がよいでしょう.

(注意)なお,Bank Cardを作ると,これまで使用していた銀行のキャッシュ
カードは使えなくなります.国内でもBank Cardを使うことになります.

(注意2)Bank CardならPLUSやCirrusの記号がついている銀行ならどの銀行
のATMからでも現地通貨を引き下ろせるかというと,必ずしもそうではありま
せん.Bank Cardで提携している銀行でないと引き下ろせません.
ニュージーランドでは,Bank of New ZealandとWestpacのATMなら大丈夫
です.提携先以外の銀行のATMにBank Cardを入れると,暗証番号を入れた後
で吐き出されます.

■ニュージーランドの地図サイト[目次]
Map of New Zealand(ニュージーランド全体):
http://www.backpack-newzealand.com/mapofnewzealand.html
North Island(北島):
http://www.backpack-newzealand.com/mapofnorthisland.html

★WISES:
http://www.wises.co.nz/
ニュージーランドの地図検索サイト
各都市の地図も1クリックでたちどころに表示します.street名と街の名前を
入力するとその周辺の地図を表示してくれます.

■研修先大学[目次]
・オークランド大学
The University of Auckland(Auckland):
http://www.auckland.ac.nz/
Auckland(オークランド)は人口117万,ニュージーランド第1の都市.首
都ではありません.首都は,Wellingtonです.


(左に見える時計台がシンボルです.Sky Towerから撮影)

・ユニテック
UNITEC Institute of Technology(Auckland):
http://www.unitec.ac.nz/
ニュージーランド留学情報センター内にあるUNITECの紹介:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/unitec.html


(UNITEC3 はSchool of Languagesの入り口です.広大なキャンパスです)

オークランドのオフィシャルサイトは次です.
Auckland, New Zealand:
http://www.aucklandnz.com/

・EIT
Eastern Institute of Technology(Napier):
http://www.eit.ac.nz/


(EITの図書館正面入り口)


ニュージーランド留学情報センター内にあるEITの紹介:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/eit.html
Napierの町の情報は,
Hawke's Bay Online:
http://www.hb.co.nz/
Destination Hawke's Bay:
http://www.hawkesbay.com/
Hawke's Bay(ホークス湾)に面するNapier(ネイピア,現地の方はナイピア
と発音します)は苫小牧と姉妹都市を結んでいます.日本の製紙会社へのパル
プ供給基地になっています.ティッシュペーパー(tissue paper)の名前からこ
の街を連想することができるでしょう.アールデコ調(art deco)の建物が美
しい街としても有名です.また,この一帯は良質なワインの産地としても非常
に有名です.ちょっとドライブすると,ワイン用のぶどう畑が一面に拡がって
います.もちろん羊もですが.

・ワイカト大学
The University of Waikato(Hamilton):
http://www.waikato.ac.nz/
ハミルトンの情報は,以下のサイトを参照のこと.
HamiltonInfo:
http://www.hamiltoninfo.co.nz/
Hamilton(ハミルトン)は人口15万,ニュージーランド第4の都市で,国内
有数の農業・酪農地帯です.街の中心をWaikato River(ワイカト川)が流れ
ています.HamiltonInfoサイトにはわかりやすいStreet Mapsが載っています.

以上の3つの都市の位置関係は,上の地図サイトで確認してください.

■留学・ホームステイの心得[目次]
今回のニュージーランドでの海外研修は,全期間ホームステイです.ホームス
テイするときの心構えは,その家の家族の一員になるという意識を持つことが
最も重要です.お客さん気分で生活してはいけません.ホームステイ先の家に
よってはいくつかのルールがあることでしょう.自分勝手な生活パターンで暮
らしてはいけません.

それと”あいさつ”をしっかりいいましょう.”ありがとう”も大きな声で言
ってください.私のこれまでの海外研修の引率の経験からも,”ありがとう(
Thank you)”がしっかり言えない学生を多く見ています.ホームステイの家
族とたくさん会話を交わしてください.完璧な英語を話そうとしないでもいい
のです.brokenでも気持ちを伝えることが大切です.積極的に相手の目を見て
話してください.

ホームステイ家族との間で良好なコミュニケーションを築くことが,今回の海
外研修を成功させる最も重要なカギとなるでしょう.

以下で紹介するサイトには,ニュージーランドでの留学,ホームステイでの注
意点などがていねいに書いてあります.ぜひ,すべての方が読んでください.

★★ニュージーランド留学情報センター:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/welcome.html
「ホームステイ」,「Q&A」,「ニュージーランド情報」のコーナーは必読
です.「いろいろな地図」にはオークランド空港の地図と入国審査の情報も載
っています.この地図には入国審査(passport control)手続きについての注
意事項も書いてあります.長期の留学で「学生ビザ」が必要な場合は「留学」
と申告しますが,我々の短期海外研修の場合は「観光(sightseeing)」と答
えます.

特に「ホームステイ」のコーナーには重要な情報が掲載されています.良く読
んでおきましょう.参考になります.それと「Q&A」のコーナーも読んでお
きましょう.

「ニュージーランド情報」には,電気製品の注意も載っています.ニュージー
ランドは230ボルト,50ヘルツです.日本は100ボルトですから,日本
から持ち込んだ電気製品は使えません.コンセントの形も違います.変圧器と
プラグ変換器が必要です.注意しましょう.

■ニュージーランド経済[目次]
ニュージーランド経済を通して,経済の基礎英語を学びましょう.知っていて
ほしい経済の英語を紹介します.ぜひ覚えてください.クラスで講義を受ける
際役立つはずです.

ニュージーランド経済早わかり(Quick Facts - Economy):
http://www.stats.govt.nz/domino/external/web/nzstories.nsf/htmldocs/
Quick+Facts+-+Economy

ニュージーランド政府統計局のサイトです.ニュージーランド経済を簡単に整
理しておきましょう.

以下は2002年のデータです.
なお,数字の英語は聞き取りにくいので注意が必要です.
billion=10億,million=100万,trillion=兆,ぐらいは最低でも知っていた方
がいいでしょう.黒字= surplus,赤字= deficit です.単位はNZドルです.

Gross Domestic Product(GDP,国内総生産)120,022million(1200億2200万ドル)

Central government finance(中央政府の財政)
政府部門歳入 Revenue
Direct taxation(直接税)  24,557million(245億5700万ドル)
Indirect taxation(間接税) 13,863million(138億6300万ドル)
歳入−歳出 revenue less expenses 1,943million(19億4300万ドルの黒字)

Balance of payments(国際収支)部門
Balance on current account(経常収支)  - 2,672million(26億7200万ドルの赤字)
 Balance on goods(貿易収支)       3,101million(31億100万ドル)
 Balance on services(サービス収支)    603million(6億300万ドル)
 Balance on income(所得収支)     - 6,675million(66億7500万ドルの赤字)
 Balance on current transfers(経常移転収支)299million(2億9900万ドル)

貿易収支から経常移転収支を合計したのが経常収支です.
詳しい国際収支の定義については,私のメールマガジン「国際収支」を参照し
てください.

笹山ゼミ メールマガジン(経済用語解説),第10回 国際収支
http://www.kumagaku.ac.jp/teacher/~sasayama/macroecon/mailmaga.html

Exports by country(国別輸出)
Australia        6,327million
USA           4,922million
Japan          3,733million
United Kingdom(英国) 1,580million
Republic of Korea    1,465million
China          1,436million

Imports by country(国別輸入)
Australia        7,189million
USA           4,778million
Japan          3,618million
China          2,371million
Germany        1,576million
United Kingdom(英国) 1,207million

Exports by commodity(品目別輸出)
Milk power,butter and cheese(乳製品)     5,891million
Meat and edible offal(肉類)          4,429million
Logs, wood and wood articles(木製品)     2,380million
Fish, crustaceans(甲殻類)and molluscs(軟体類)1,402million

Imports by commodity(品目別輸入)
Mechanical machinery and equipment(機械類)  4,371million
Vehicles,parts and accessorries(自動車類)    4,389million
Petroleum and products(石油製品)        2,822million
Electrical machinery and equipment       2,801million
Textiles and textile articles(繊維製品)     1,657million

unemployment rate(失業率)  5.1%
average weekly income(平均週給) male(男) 639ドル
                  female(女) 403ドル

Consumer price index(消費者物価指数)
 percentage change from previous year(上昇率) 2.8%

International comparisons(日米との比較)
           New Zealand  Japan    USA    notes
CPI year change    2.8%     -0.9%    1.3%    2002年
exchange rate     NZ$1.00   56.86円   US$0.48  平均為替レート
GDP2001        51      4,141   10,082   $US billion
GDP per capita    13,100    32,500   35,400   $US 2001年
unemployment rate  5.3%      5.0%     4.8%   standardised 2001
exports less imports -0.03      6.03   -37.22    $US billion,
monthly                               average

以上の基礎的な経済統計を概観すると,ニュージーランド経済のおおよその特
徴が浮かび上がってくると思います.

ニュージーランドのGDPは日本の1/80,一人当たりGDP(GDP per capita)
は計算上は日本の2/5ですが,これは為替レートで換算した値ですから,必
ずしもそれぞれの国の豊かさを示すとはかぎりません.みなさんは,ニュージ
ーランドで約1カ月生活するのですから,生活の質や豊かさを自分自身で体験
してください.

その他の経済の基本用語は,私の「マクロ経済学講義ノート」内の「基本経済
用語」も参照してください.

笹山ゼミ マクロ経済学講義ノート 基本経済用語:
http://www.kumagaku.ac.jp/teacher/~sasayama/macroecon/econterms.html

■ニュージーランドの金融政策[目次]
ニュージーランドは1990年に初めてインフレーション・ターゲティング(
Inflation targeting)を採用した国としても有名です.新しい政策に積極的
に取り組むことでも知られています.インフレ・ターゲット政策は中央銀行(
central bank)の管轄ですので,Reserve Bank of New Zealandのサイトを見
ると詳しく載っています.

Reserve Bank of New Zealand(ニュージーランド準備銀行):
http://www.rbnz.govt.nz/

インフレ・ターゲットについては,私のメールマガジン(経済用語解説) 第
61回 インフレーション・ターゲティングを参照してください.

笹山ゼミ メールマガジン(経済用語解説) 
第61回 インフレーション・ターゲティング:
http://www.kumagaku.ac.jp/teacher/~sasayama/macroecon/mailmagainfltarget.html

■知っていたい英単語[目次]
・New Zealander:ニュージーランドの人
・Southern Cross:南十字星
・tramping:山歩き,トレッキング trekking,mountain hike
・daylight savings time:いわゆるサマータイムのことを英語ではこう言い
ます.ニュージーランドでは夏にサマータイムを実施しますが,日本の7月か
ら8月は冬ですから,サマータイムは実施していません.日本との時差は3時
間です.サマータイムのときは時差は4時間になります.
・take away:テイクアウトのこと.アメリカ英語なら,to go.
・ground floor:1階.2階はfirst floor,イギリス式の呼び方です.
・mobile phone:携帯電話,アメリカ英語なら cell phone
・pool:ニュージーランドでは温泉の意味でも使われます.温泉には水着をつ
けて入ります.温泉に入る機会もあるので水着を持っていきましょう.
・ta:Thanks Againの短縮形=thank you.タと発音.これもイギリス式
ただし,この単語は1カ月間生活した限りでは耳にしませんでした.
・coin:硬貨
・note:紙幣
・foreign currency:外国通貨
・exchange rate:為替レート
・appreciation:為替レートの切り上げ
・depreciation:為替レートの切り下げ
・float:変動相場
・Automated Teller Machines(ATM):銀行のATM
・GST(Goods and Services Tax):消費税(内税),12.5%
・tip:チップ.ニュージーランドでは原則としてチップはいりません.
ただし,タクシーは例外と思っていた方がいいでしょう.
・monetary policy:金融政策
・inflation targeting:インフレ・ターゲット政策
・interest rate:利子率,金利
・official cash rate(OCR):公定現金レート
・PIN:Personal Identification Number,暗証番号,個人識別番号

■電話・パソコン[目次]
ニュージーランドと日本との時差(time difference between Japan and New
Zealand)は3時間です.日本の時間に3時間をプラスするとニュージーラン
ド時間になります.日本に電話をかけるときは念頭に入れてください.

ニュージーランドから熊本学園大学に国際電話をかける場合は,次のようにします.
 0081-96-364-5161
00は国際電話識別番号,81は日本の国番号,熊本の市外局番096の0は省きます.

ニュージーランド国内で各地域間で電話をかける場合はその地域の市外局番を
まずダイヤルします.
オークランドの市外局番は09,ハミルトンは07,ナイピアは06です.
なお,ニュージーランドのフリーダイヤル(toll free call)は0800です.

プリペイドの電話カードをニュージーランドで購入すると,日本への国際電話
およびニュージーランド国内での電話に便利です.ホームステイ先から日本へ
電話する場合は,コレクトコールにします.
プリペイドタイプの電話カードには暗証番号をインプットするタイプと暗証
番号入力が不要なタイプがあります.後者の方が楽です.New Zealand
Telecomのプリペイドカードなら10ドルからあります.

(補足)今回引率者は,オークランド国際空港内にあるボーダフォンの携帯
電話をレンタルしたのですが,これは非常に便利でした.ニュージーランド
国内はもちろんのこと日本へもダイレクトにつながるので緊急の連絡には大
変重宝します.

インターネットは,研修先の大学のパソコン室で利用するのが一番簡単です.
街にインターネットカフェを見つけたら体験するのもいいかもしれません.
個人でノートパソコンを持ち込む場合は,日本とコンセント(plug,outlet)
の形状が違うので変換プラグが必要です.パソコンが240ボルトまで対応し
ている機種なら電圧変換器は不要ですが,そうでなければ電圧変換器も必要に
なります.

一般的な,ニュージーランドのネット・電話事情は以下のサイトを参照してく
ださい.

★フロムニュージーランド,インターネット・通信事情:
http://from-nz.com/pc/index.html
http://from-nz.com/pc/internationalcallcard.html
国際電話,携帯電話,prepaid internet,プリペイドの国際電話カードの情報
(写真付き)などが載っています.

★ニュージーランド留学情報センター:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/welcome.html
「ニュージーランド情報」コーナーの「国際電話」に説明があります.
コレクトコール(collect call)のかけ方も載っています.

★ニュージーランド便利帳,電話のかけ方:
http://www.koala.ne.jp/nzkoala/howtoring.html
国番号とニュージーランドの各地域の地域番号が載っています.
オークランドは09,ハミルトンは07,ネイピアは06です.

ニュージーランドのインターネット事情:
http://www10.plala.or.jp/inunomayuge/nz/internet.htm

ニュージーランド情報メールマガジン,キオラメール:
NZインターネット情報(1999年8月15日)
http://www.itsnz.com/kiaoramail/Bnumber/Bnumber_kurasu/1999/kurasu19990815.html
携帯情報も書かれています.

地球のつなぎ方:
http://www.tsunagikata.com/
海外でインターネットを利用する際の情報が詰まっているので有名なサイトで
すが,ニュージーランドの情報は残念ながらあまりありません.

■ニュージーランドの気候[目次]
ニュージーランドの7月から8月にかけては冬ですが,小雨が降ることが多い
ので,この時期コートや折り畳み雨傘は必需品です.忘れないようにしましょう.

Climate(100% Pure New Zealand):
http://www.purenz.com/index.cfm/purenz_page/7151C935-298B-4B57-B88C-2B06892A5EAF.html
6月〜8月のオークランドAucklandの最高/最低気温,降雨日数は次の通りです.
最高気温=15℃(華氏59度)
最低気温= 9℃(華氏48度)
降雨日数(rain days) 15日

ニュージーランドは日本と同じようにメートル法を採用しています.温度も摂氏
表示です.車も左側通行です.このようなわけで,われわれにとってニュージー
ランドは非常にわかりやすい国です.

★New Zealand City,weather
http://home.nzcity.co.nz/weather/
都市ごとのきょうとあすの最高・最低気温がすぐわかります.

ニュージーランド留学情報センター:
http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/welcome.html
「ニュージーランド情報」コーナーの「気候」に7月の最高,最低気温のデー
タがあります.

最近の毎日の気温を知るには,ニュージーランドの代表的なニュースサイトを
見るのが一番です.例えば,ニュージーランドを代表する新聞,ニュージーラ
ンド・ヘラルド.
The New Zealand Herald:
http://www.nzherald.co.nz/
トップページにその日の各地の基本が載っています.例えば6月20日のオー
クランドで17度から11度です.

★NZOOM,weather:
http://oneweather.nzoom.com/index.html?nc=2361.73986996622
こちらのニュースサイトでは各地域の天気がわかります.さらにリアル・プレ
イヤーで天気予報を見ることができます.英語のリスニングにもなります.こ
れはおすすめです.NZOOMは,ニュージーランドのほとんどの方が見ている
第一のテレビ局チャンネル1(ONE)ニュースのサイトです.

■地球の歩き方[目次]
ご存じ,『地球の歩き方』のサイトです.同シリーズの中に『地球の歩き方 
ニュージーランド』もあります.購入した方もいるかもしれません.

地球の歩き方:
http://www.arukikata.co.jp/index.html
国別基本情報,ニュージーランド:
http://www.arukikata.co.jp/country/new_zealand.html
国別基本情報,ニュージーランド,生活情報:
http://www.arukikata.co.jp/country/NZ_life.html
旅のレポート,オセアニア:
http://bbs.arukikata.co.jp/report/oceania/
海外在住者レポート,オセアニア:
http://bbs.arukikata.co.jp/resident/oceania/

■ニュージーランド情報サイト[目次]
100% Pure New Zealandはニュージーランド観光局の公式サイトです.素直な
英語で説明してあるので,英語の勉強にもなります.ニュージーランドを知る上
で最も基本的なサイトです.

★100% Pure New Zealand,Official Tourism NZ site:
http://www.purenz.com
★Destinations(下の日本語版の「各地域の案内」に対応します):
http://www.purenz.com/index.cfm/purenz_page/F53FD452-13FA-496F-BE11-1A85B8A63884/link_from/menu.html

100% Pure New Zealaand(日本語版):
http://www.purenz.com/int/indexjp.cfm
★各地域の案内:
http://www.purenz.com/int/regions.cfm

★100% Pure New Zealand,Key Facts Introductiin:
http://www.purenz.com/?F2227EC9-DC8F-4C09-811E-D8D80CA10BBF
ニュージーランドの歴史から生活まで基本的な説明が載っています.

New Zealand FAQ:
http://www.purenz.com/index.cfm/purenz_page/1AD774CD-A3D3-45AE-9170-
C8E6049AC1C1.html

ニュージーランドについてよく質問されることについての回答が載っています.

New Zealand Home of Middle-Earth(The Lord of The Rings):
http://www.newzealand.com/homeofmiddleearth/
ニュージーランドは「The Lord of The Rings」3部作の撮影場所になったこ
とでも特に有名になりました.このサイトでは撮影場所の紹介や美しい風景写
真を見ることができます.

People and History(100% Pure New Zealand):
http://www.purenz.com/index.cfm/purenz_page/3DD63CE4-18FD-402B-A74A-
A4C7A7AF5630.html

New Zealand City:
http://home.nzcity.co.nz/
ニュースからテレビ番組,ショッピングまで様々な情報を提供しています.

★ワールドサービスのニュージーランド滞在情報:
http://www.worldservice.co.jp/
現地の最新情報が掲載されます.「今日の為替レート」では毎日の為替情報が
得られます.

★ニュージーランド情報メールマガジン,キオラメール:
http://www.itsnz.com/kiaoramail/
過去の記事を読めます
インターンシッププログラムの紹介:
http://www.itsnz.com/kiaora/schoolweb/intern/index.html

ニュージーランド情報センター:
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/1842/
掲示板があります.

ニュージーランド便利帳
http://www.koala.ne.jp/nzkoala/listnzinfo.html
ショッピング情報などが載っています.

★役に立つかな?英語豆知識:
http://www.koala.ne.jp/nzkoala/mameenglish.html
ニュージーランドでよくきく英語,アメリカ英語との違いなど

ニュージーランド情報:
http://www.eishogen.co.jp/nnt/nzjou/nzjou_tp.html
コンパクトな説明のサイトです.

外務省,ニュージーランド情報:
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nz/
海外安全ホームページ,ニュージーランド:
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=74
★安全対策基礎データ,ニュージーランド:
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/info4_S.asp?id=074

ニュージーランド大好き:
http://nzdaisuki.com/top/top.htm
ニュージーランドでの生活についての掲示板があります.
情報はオークランド中心です.

ニュージーランドのホテル情報は以下がおすすめです.
★qualmark:
http://www.qualmark.co.nz/
★1つから5つでランキング
★の数,地域,宿泊の形態を指定すると該当するホテルを表示してくれます.

■ニュージーランドの最新情報はニュースサイトで[目次]
New Zealand Herald:
http://www.nzherald.co.nz/
ニュージーランド最大手新聞社のサイトです.研修先では地元の新聞も読んでみましょう.

★NZOOM:
http://onenews.nzoom.com/
ニュースがリアル・プレイヤーでも提供されているので,リスニングの練習に
もなります.NZOOMは,ニュージーランドのほとんどの方が見ている最も代表
的なテレビ局チャンネル1(ONE)ニュースのサイトです.

SCOOP:
http://www.scoop.co.nz/mason/

Stuff:
http://www.stuff.co.nz/
★NZ Newspapers:
http://www.stuff.co.nz/nz_newspapers.html
ニュージーランドの地方新聞をまとめて見ることができます.

★Napier Mail:
http://www.napiermail.co.nz/index1.htm
Napierのコミュニティー新聞です.2003年度の研修では,ナイピアのEIT組
はこの新聞に取材を受け,7月30日号(水曜日)に写真付きで紹介されました.

■ニュージーランドのwebカメラ[目次]

ニュージーランド Webカメラ,リンク集:
http://home.att.ne.jp/red/nuka/nz.htm

Banana WebCamニュージーランド情報収集:
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/2718/2webcams/webcam.html

Mantrack's Live Cam-Auckland:
http://www.mantrack.co.nz/webcam/webcam.cgi

Cam-Era:Video-monitoring New Zealand's environment:
http://www.niwa.cri.nz/services/cam-era/

WebCam New Zealand:
http://www.webcam.co.nz/

■ニュージーランドのおすすめ図書[目次]

1.地球の歩き方編集室編『地球の歩き方ニュージーランド』ダイヤモンド社,2003年
2.ブルーガイド海外版出版部編『わがまま歩きニュージーランド』実業之日本社,2003年
3.斉藤完治『極楽ニュージーランドの暮らし方』山と渓谷社,2004年
4.日本ニュージーランド学会編『ニュージーランド入門』慶應義塾大学出版会1998年
5.Harding, P. Bain, C. and Bedford, N. , Lonely Planet New Zealand, Lonely Planet, 2002.
6.Dalziel, Paul and Ralph Lattimore, The New Zealand Macroeconomy: Striving for Sustainable Growth with Equity, 5th Edition, Oxford University Press, 2004.
7.Chatterjee, Srikanta and Stuart Birks eds., The New Zealand Economy: Issues and Policies, 4th edition, Dunmore Press, 2001.

1,2,5は有名な旅行・観光ガイドブックです.3は長年ニュージーランドで暮らしている方の体験記です.4は政治・経済・生活・留学体験記などさまざまな角度からニュージーランドの情報を得られます.6,7はニュージーランド経済に関する専門書です.6はコンパクトにまとまっています.

【上級者向け課題】
ニュージーランド政府統計局のサイト http://www.stats.govt.nz/
にアクセスし,最新の統計を読みとってください.

(注意)後日サイトにアクセスした場合,サイトの構成に違いがでてきたり,
URLが変更になっている場合がありますので,了解してください.
(アクセス日)2003年6月20日

------------------------------------------------------------
【Q & A】ニュージーランドの主な輸出品は何?
       → 乳製品,肉類,木製品

【今回のサイト】 ニュージーランド留学情報センター:
     http://www.ryugaku-joho-centre.co.nz/welcome.html
         Statistics New Zealand:
         http://www.stats.govt.nz/
     100% Pure New Zealand,Key Facts Introductiin:
 http://www.purenz.com/?F2227EC9-DC8F-4C09-811E-D8D80CA10BBF

【評価】★★★
    ★★★
    ★★★

私の評価の基準:最高が★★★,次が★★,最後が★です.
        ★1つは普通という評価です.
      データが十分提供されているかどうかが評価のポイントです.
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【発行】 熊本学園大学 経済学部 国際経済学科
【著者】 笹山 茂
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Copyright 2003

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