ゴールシークでマクロモデルを解く[top]
ゴールシークを応用すると,次のようなマクロモデルから均衡所得を解くことができます.
シンプルなマクロモデル
財市場の均衡式 Y = C + I (1)
消費関数 C = Co + c*Y (2)
投資 I = Io (3)
基本方針:
上のモデルで(2),(3)を(1)の均衡式に代入し,
Y - (C + I ) = 0 (4)
Yの方程式とみなせば,ゴールシークが使えます.
1)変化させるセルは内生変数Yだけ.
2)均衡式は,Y-(C+I) = 0の形にする.
3)方程式を入力するセルには,(4)式の左辺を設定.
例: =B14-((C5+E5*B14)+C6)
変化させるセルB14(Yの値)を使って記述することがポイント.
ゴールシークの場合:(上の例の場合)
数式入力セル:B15
目標値:0
変化させるセル:B14
ソルバーの場合:
目的セル:B15
指定値:0
変化させるセル:B14
ソルバーでマクロモデルを解く[top]
ゴールシークでは,1つの方程式にまとめることが必要でした.ソルバーを応用すれば,連立方程式のまま,変数(Y, C, I)について解くことができます.
ソルバーで,マクロモデルを連立方程式とみなして解く方法.
1)均衡式を目的セル,それ以外を制約条件とみなします.
2)変化させるセルは,連立方程式の変数Y,C,I の3つになります.
3)モデル式は,
Y - ( C +I ) = 0 (5)
C - c*Y - Co = 0 (6)
I - Io = 0 (7)
の形に変形するのがポイント.右辺には定数項(0)だけをもってくることがミソです.
目的セル(例では,B32)は,均衡式(5)の左辺がきます.
例:=B28-(B29+B30)
変化させるセルは,変数のY, C, Iに相当する3つを選びます.
例: B28, B29, B30
制約条件は,上のモデルの場合2つあり,
第1は,C - c*Y - Co = 0 の左辺を設定
具体的には,例: =B29-E5*B28-B9
第2は,I - Io= 0 の左辺を設定
具体的には,例: =B30-B10
4)目的セル:B32
指定値:0
変化させるセル:B28:B30(3つをドラッグ選択します)
制約条件:
B33(制約条件1のセル) = 0(ゼロをタイプします)
B34 (制約条件2のセル)= 0(ゼロをタイプします)