中国におけるアプリベース配車サービスの利用実態と利用意識に関する研究

RESEARCH ON THE ACTUAL USE AND PREFERENCE OF APPLICATION ONLINE RIDE-HAILING SERVICES IN CHINA

姚 星同
YAO XINGTONG

 The attitudes and utilization of users of ride-hailing and conventional transportation in Beijing were in-vestigated. A SEM-NL model of transportation mode choice considering users' subjective perceptual la-tent variables was constructed. Moreover, the influence of personal characteristics and travel characteris-tics of citizens on transportation mode choice was analyzed according to the model. It is found that the inclusion of users' subjective perceptual latent variables can significantly improve the accuracy of the model. Among them, psychological factors such as convenience and cost importance have a great influ-ence on people's choice of transportation modes.

KeyWords: ride hailing, SEM-NL, transportation modes, utilization, mode choice

 

 中国では,インターネットの環境の改善とスマートフォンの普及に従って,ビジネスや人々の生活方式が変わり,交通方式も多様化してきた.中でもオンライン配車は2010年にスタートしてから今まで20年間を経て,すでに人々に認知された.
 中国のオンライン配車はインターネットモデルであり,専車とエクスプレスカー,ヒッチハイクがオンライン配車の代表であり,これらは都市の公共交通を補足している.運営モデルの核心は三つの特徴がある.一つ目は乗客と運転手の行き先を組み合わせマッチングである.これにより,空席走行距離を減らし,交通ラッシュを緩和し,排気ガスも減少できる.二番目はインターネットデータベースを利用して,配車運営を全体行程で監督するので,サービス品質を保障できることである.三番目は座席シェアすることで,空席率を減らして,交通全体の運行効率を高めた.
 オンライン配車はある程度都市公共交通問題の解決には役立つ.図-1に示す中国インターネット情報センター(CNNIC)が発表した第46回「中国インターネット発展状況統計報告」より,2020年6月までに中国のオンライン配車ユーザー人数は3.4億に達し,インターネットユーザー数の36.2%を占めた.2020年6月には2219万人減少したが,原因はコロナウイルス感染拡大の影響である.中国は隔離政策を実施して移動を制限することである.コロナウイルス感染状況の緩和に伴って,オンライン配車サービスの利用率は次第に増加し,利用率は高くなると推測される.オンライン配車という新型輸送方式の導入により,タクシーは予約がしにくいという問題が解決され,市民に多様化な移動方式を提供している.しかし,中国 DiDiとDiDa など配車アプリが都市交通システムに導入された後,交通サービスの量も質も飛躍的変化された.同時に,これらは市民の交通手段選択行動状況にも大きな影響を及ぼしている.
 本研究では,日本と比較して利用者が非常に多い中国の配車サービスに対する,中国人の配車サービスの選好意識,利用実態,利用意識とその構造モデル分析することを目的とする.
 本研究は,5章で構成する.まず,第2章では,中国における配車サービスの現状と北京における様々な交通機関を紹介する. 第3章では,交通手段の選択に影響する要素を分析ためのアンケートの設計と調査を行い,簡単な集計分析を行った. 第4章では,満足度調査により潜在変数を定義し,構造方程式を構築して潜在変数の信頼度を検証し推定した. 同時に,上記の潜伏変数を含むSEM-NLモデルを構築し,手段選択の影響要素をを評価した. 第5章では本研究のまとめと第4章では得られた結果から北京市の交通機関の最適化などを提案した.