4 Windows 9x系OSでTCP/IP印刷を可能にする

 MacOSX 10.2以降であれば、プリントセンターで比較的簡単にSambaの設定をすることができる。その方法については具体的にはvaccine_a氏のページで解説されているので、詳細はひとまずそちらを参照してほしい。また、サーバ側がWindows 2000以降のものであれば、「UNIX印刷サービス」を有効にすることで、Sambaの設定方法の敷き居が少々高いMacOSX 10.1.xからでも、TCP/IP経由で簡単にネットワーク印刷が可能になるようだ。「UNIX印刷サービス」の設定方法については、たとえばこちらのページを見ていただきたい。
 だが、サーバ側がWindows 9x系・クライアント側がMacOSX 10.1.x以前という組み合わせでは、Samba接続は面倒、TCP/IP印刷は不可能ということになってしまい、なかなか厳しいものがある。そこでここでは、“Print Server”という、Windows 9x系OSにTCP/IPプリンタ・サーバとしての機能を追加できるフリーウェア(ホーム・ユースやアカデミック・ユースではフリー、その他の場合は作者に連絡を、とのこと)を試してみることにしよう。

1. サーバ側の設定

プリンタ プリンタ
 まず、ダウンロードしたprsrv15.zipを解凍ソフトで展開してできるprsv15フォルダを、ディスク中の任意の場所に置き、フォルダのなかのPrntsrv.exeをダブルクリックして起動する。
プリンタ
 「Setup」ボタンを押して設定パネルを立ち上げる。
・Name欄には、キュー名となる任意の名前を記入する。ここではプリンタ名と同じく“redmonpr”とした。
・Launch欄は、ボタンを押してリストのなかからPrntsrv.exeと同じフォルダのなかにあるpt_raw.exeを選択する。
・Driver/Port欄では、一覧のなかから先程設定したRedMon経由プリンタを選択する。
 以上が済んだら、「Test」ボタンをクリックしてテストを行い、これが終了したら、「OK」ボタンを押してメインのパネルに戻る。以上で設定は終了だが、このPrntsrv.exeが起動していないとLPDサービスが提供できないので、アプリケーションは閉じずに立ち上げたままにしておく。

2. クライアント側の設定

プリンタ プリンタ
 これについては「設定」という程のこともない。それぞれのクライアントOSでのTCP/IP印刷の設定で、IPアドレスにはサーバとなるWindows機のアドレスを、キュー名には先程Prntsrv.exeの“Name”欄で設定したキューを記述し、プリンタの機種には任意のPSプリンタ(ただし、ここでも用紙・解像度等の使用可能範囲には注意)を選べばよい。ここではMacOSX 10.2.6のプリントセンターを例にしたが、OSX 10.1.xの場合もほぼ同様の手続で設定可能なはずである。
 以上で、OSX側からWindows 9x系OSに接続されたプリンタが、TCP/IPネットワーク上の疑似PSプリンタとして利用できるようになる。後はアプリケーションからの印刷時に、このプリンタを選んでやる(上記の例の場合、“redmonpr(192.168.6.10)”などと表示される)だけだ。右側の図は、OSX側から送り出された印刷データを受け取って処理中の、Windows 9x側のPrntsrv.exeおよびGhostScriptの様子である。

おわりに

 今回の内容は、すでにネット上で公開されている幾つものRedmon利用法解説を参考に、「Windowsに不慣れなユーザーがMacOSXから利用する」という視点からまとめたものであり、取り立ててオリジナリティのあるものではない。それら先人の作業に敬意と感謝を捧げるとともに、代表的なページについて、以下にリンクを示しておく。
・Ghostscript + GSview + RedMon によるPostScript互換プリンタで印刷
・redmon+Ghostscript+smbclientで印刷
・Epson LP-2000CをUnix cloneから使う

【追記】

〔その1〕
 Windows側でUNIX印刷サービスやPrint Server等でLPD化したRedMonプリンタは、Classic MacOSからはLaser Writwerとして見えるので、Classic MacOSから利用することも可能であるそうだ。
〔その2〕
 RedMonはMacOSX用のドライバ(純正・GhostScript等とも)がないプリンタの場合には、それを利用可能にする唯一の選択肢ではある。また、OSXでもGhostScriptを用いればドライヴできるプリンタの場合であっても、GhostScriptによる処理はCPUに負担がかかるため、Windowsマシン側のほうが明らかに処理能力が高い場合には、印刷時間の短縮といった利点が見込まれる。しかしRedMonについては、用紙選択が必ずしもうまくいかないことがある、といった不具合があることも報告されている。仮想PSプリンタ/Windows標準デバイスをとおすという仕組み上、各プリンタ固有機能の制御が完全でなくなってしまうのはある程度は避けられないということだろうか。この辺りは、独自の機構と各プリンタ制御言語に対応したデバイス・ドライバによって固有機能のほぼ完全なサポートまでも実現しているCUPS-foomatic系に敵し得ないところだろう。MacOSX 10.1.x系も含め、GhostScriptを通した印刷をかなり容易に実現できるようになった現在、GhostScriptでサポートできるプリンタは、素直にそちらを使ってドライヴしたほうがよいかもしれない。




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