ことわり[top]
以下の説明は熊本学園大学情報教育センターの「unix講習会」(今富氏)を基に笹山茂が整理あるいは再構成したものです.パソコンからunixサーバにログインして,unix上で電子メールを送受信する場合の説明は情報教育センターのホームページの説明も併せて読んでください.
サーバへのログイン[top]
Telnetを起動させて,アクセスするサーバを指定します.
Windowsの場合
1.スタート/ファイル名を指定して実行/telnet とタイプ
2.telnetの接続メニューから「リモートシステム」を選び,以下のように設定します.
○学生の場合
ホスト名:mail.st.kumagaku.ac.jp(1度にアクセスする数が20名以下の場合)
ホスト名:kusu(20名以上の場合はこちら)
ポート:telnet
ターミナルの種類:vt100
○教員の場合
ホスト名:tsubaki
その他の設定は学生の場合と同じです.
3.設定を終えたら,「接続」をクリックします.
これから先は,パソコンではなくunixサーバ内にあるmuleというソフトを使います.
マッキントッシュの場合
NCSA Telnetを起動して,情報教育センターの接続するサーバについての設定を以下のように行っておきます.
■基本設定
EditからPreferencesを開け,その中のGlobalの設定を行います.
Global:
Select Application:SimpleTextを選びます
Capture File Creator:ttxt となります
Terminals:
Default の状態で,New を選びます
VT100
Font :Osaka等幅,12ポイント
Terminal Name は,VT100-J とします.
Sessionの設定:
ここから,接続先別の設定に移りますが,ここでは共通の設定項目についてだけまとめておきます.
Default で New を選びます.
Alias:接続先の名前を付けます(ニックネームで結構)
Hostname:ここには接続先の正式なアドレスを入れます.英文字でもアドレスの数値でもどちらでも構いません.
学生の場合は,kusu.kumagaku.ac.jp
教員の場合は,tsubaki.kumagaku.ac.jp
Berkeley 4.3CR mode には必ずチェックを入れます.チェックを入れないと,1回のリターンキーで2度リターンキーを押したことになってしまいます.
Terminal の欄は上のTerminalで設定したものを選びます.
Translation Table:SJIS (シフトJISを選びます)
Sessionの項で以下のように変更します.
Interrupt: ^C を 空白 に
Suspend: ^S を 空白 に
さらに,
Terminalsの項ではすべてにチェックを入れます.
CNTL-COMND is EMACS meta の前にチェック
EMACS arrow keys の前にチェック
上のように変更しないと,C-c,C-s 等のunixコマンドが使えないので注意が必要です.
■接続方法
1.FileメニューからOpen Connectionを選びます.
2.Host/Sessiion Name欄に xxxx.kumagaku.ac.jpと入力します.(注意)xxxxには,接続するサーバ名をタイプします.
3.Connectボタンをクリックします.
もう一つの方法:
Fileメニューから,Open Specialを選びます.そのサブメニューに上で設定した接続先のAliasの名前が登録されています.その名前を選ぶと接続先のサーバにつながります.
muleの使い方(メールの送信・受信)[top]
ここから先の操作はwindows,マック共通です.mule(ミュール)はunixサーバ上にあるエディターです.これを使ってメールの送受信を行うことができます.
1.メールアドレスとパスワードの入力
サーバに接続すると次のような画面表示になり,アドレスとパスワードを入れなければなりません.
log in: メールアドレスをタイプしてReturn(Enter)
Password: パスワードを入力
(注意:パスワードを入力しても画面には何も表示されません.何も表示されないからといって何度も入力する人が結構います.注意しましょう)
パスワードの変更
初めて学生が電子メールを利用する場合は最初にパスワードの変更をしなければ使えません.すでにパスワードの変更を行った方はこの項目は飛ばして先に進んでください.
パスワードの変更は次のように行います.
log in: ここには自分のメールアドレスを入れます
Password: 現在のパスワードを入れます.
(注意:入力しても画面には何も表示されません.何も表示されないからといって何度も入力する人が結構います.注意しましょう)
kusu %: passwd パスワード変更の命令をタイプします
Enter log-in password: 従来のパスワードを入力
New password: 新しいパスワードを入力
(英文字と数字で6から8文字.少なくとも3文字は古いパスワードと違えること.同じく画面には何も表示されません)
Re-enter new password: 再度新パスワードを入力
(同じく画面には何も表示されません)
kusu% :
プロンプト(%)が表示されたら,パスワードの変更は成功です.
2.muleの起動
unixサーバに接続した後,%の後に,muleとタイプします.
% mule
とタイプして,Return(あるいはEnter)キーを押します.これでmuleが起動します.%はプロンプト記号です.%の後にコマンド(命令)を打ち込みます.
あるいは
% mule sample(一般にファイル名)
とタイプしてスタートすることもできます.ここでsampleはメールとして保存するファイル名になります.以下の説明はこの方法で進めます.
コマンド(命令)を打ち込むと,ステータスライン(画面の下に表示される現在の作業状態を表す部分)にその操作が表示されます.
なお,以下ではマウスはまったく使えませんので注意しましょう.ただし,矢印キーは使えるようになっています.
記号の説明:C-xはControlキーを押しながらxキーを押すことを意味します.
3.日本語入力モードへの切り替え
初期状態は英語入力モードです.以下のコマンド入力により日本語入力が可能になります.
C-o (oは英文字のオーです)
もう一度,C-oで元の英語モードに戻ります.
この操作は「かんな」という日本語入力プログラムを呼び出すときのキー操作です.
4.日本語で簡単なメールを作ります
C-o (oは英文字のオーです)で「かんな」を読み込み,日本語を入力します.日本語の入力は通常のワープロと同じです.
注意:マック(あるいはwindows)の入力モードは英語のままにしておきます.
メールの例:
笹山です.
6月2日の講義はクラブの大会のため休みます.
よろしくお願いします.
5.メールを保存
C-x C-s でメールの内容を保存します
以下のようなステータスライン表示になります.
wrote /home1/sasayama/sample
(sampleという先につけたファイル名が自動的に表示されます)
6.メール・ハンドラーの起動
ESC(エスケープキー)の後 x をタイプ
M-x とステータスラインに表示されます.続けて,
M-x mh-smail
と太字の部分をタイプします.mhはmail handler,smailはsend mail.ESCキーはunixではメタキーと呼ばれる拡張機能です.上のようにタイプすると,メールの宛先,Ccの宛先,メールの見出しの各項目の入力を1つずつ促されます.
To:
Cc:
Subject:
の各項目を入れます.
入力しおわると,画面が上下に分割されて,下の段にTo: Cc: Subject: の項目が表示されています.
この下段にメール本文をインサートします.
7.メール本文のインサート
C-x i (iはinsert)
Insert file:~/ の後にファイル名をタイプします.
例 Insert file:~/sample
インサートコマンドを実行すると,メール本文が下段にはいります.
8.メールの送信
C-c C-c が送信コマンドです.
Sending ... backgrounded とステータスラインに表示されます.
以上でメール送信は完了です.
メール送信に続けて,受信メールを読む場合は,
9.メタキー(拡張コマンド)でmail handlerを起動させます
ESC(エスケープキー) x
M-x の後に続けて, mh-rmail とタイプします
rmailはreceive mailです.
受信メール一覧が現れるので,メールの番号にピリオドをタイプすると,メール本文が表示されます.
10.muleの終了は C-x C-c
tsubaki: % exit とタイプします
logout
Telnetを終了する場合は,File(ファイル)メニューからQuit(終了)を選びます.
メールの送信[top]
プロンプト%の状態からメールを送信する場合は
prompt% mule -f mh-smail 最後にReturn(Enter)
ステータスラインに以下の順に入力を促す表示がでます.
To:
Cc:
Subject:
これから後は,上で説明した手順と同じです.
C-x i コマンドでメール本文をインサートして
C-c C-c コマンドでメールを送信します.
メールの受信[top]
プロンプト%の状態からメールを読む場合は
prompt% mule -f mh-rmail 最後にReturn(Enter)
受信しているメール一覧が表示されます.
1番目のメールを読むときは,1.とします(ピリオド. を忘れないように)
muleの終了とサーバからのログアウト[top]
C-x C-c でmuleを終了させます.
次に,
% の後に exitをタイプします.
logout
と画面表示がでます.File(ファイル)メニューからQuit(終了)を選んでTelnetを終了します.これで,unixサーバからログアウトします.
付録:キー操作一覧[top]
○基本的なカーソルの動かし方
記号の説明:C-fはControlキーを押しながらfキーを押すことを意味します.
現在の位置から
先(右方向)に進む場合:C-f (fはforward)
後(左方向)に戻る場合:C-b (bはbackward)
前の行に戻る場合:C-p (pはprevious)
次の行に進む場合:C-n (nはnext)
カーソルを行の先頭にもっていく:C-a
カーソルを行の末尾にもっていく:C-e
繰り返しの回数の指定:C-u
例:C-u 8 C-f 8文字分先に移動
次の画面を見るとき:C-v
前の画面に戻る場合:ESC v (ESCキーを押した後で v)
○日本語入力モードへの切り替え
C-o (oは英文字のオーです)
もう一度,c-oで元の英語モードに戻ります.
この操作は「かんな」という日本語入力ソフトのときのキー操作です.
○文字の削除
文字の削除はDeleteキーです.Backspaceキーは使えないので注意.
カーソルのある場所の文字の消去は:C-d (dはdelete)
カーソル位置から行末までを削除:C-k (kはkill)
deleteコマンドで削除した内容は保存されませんが,killコマンドで削除された内容はメモリの中に保存されます.
○削除を元に戻す
C-y (yはyield)コピーアンドペーストのペーストに相当します.
○取り消し
間違えた命令を取り消す:C-x u (uはundo)
○画面分割
画面を上下に分割してそれぞれのウインドウを使うことができます.
ウインドウが1つ:C-x 1
ウインドウを上下2つに分割:C-x 2
1つのウインドウのときと同じ画面が下のウインドウに現れます.
ウインドウからウインドウへのカーソルの移動:C-x o(オー)