三角西港は、明治20年に明治政府産業振興政策に基づいて、オランダ人のローウェンホルスト・ムルドルの設計で建設されました。当時の最新の技術が盛り込まれた明治三大築港の一つです。三角町は有明海、不知火海の二つの海に面し、熊本県の海の玄関港として、物資や人が行き交う海上交通の要地として繁栄。730メートルにもおよぶ石積みの埠頭や水路、建造物などは築港後120年の歴史を持ちながら今なお明治時代の栄えたたたずまいを見せています。このように当時の都市計画がほとんど無傷のままで残っているのは全国的にも珍しく、歴史的な観点から価値ある文化遺産で平成14年12月、国重要文化財に指定され、港町三角のシンボルとなっています。また、小説家・小泉八雲ゆかりの旅館・浦島屋、カフェなど明治の面影を残す建物が残ります。