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講義・演習情報 2008

2009年2月20日更新
2008年の担当講義・演習に関するお知らせです。
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  講義

  ・国際社会と日本T・U(外国語学部東アジア学科・外国語学部英米学科)

   ――国際社会を理解するための基本的な知識を紹介します

   2008年秋学期定期試験「国際社会と日本U」講評


 外国語学部必修科目「国際社会と日本U」の秋学期定期試験を2009年1月23日(金)に実施した。受講者数240名、受験者数219名、未受験者21名であった。

 内容は春学期同様に論述試験。(A)「『日中講和不成立論』を説明し、これに対する自分の考えを述べよ」、(B)「『不正常な状態』にあった日中関係における日中両国の外交政策についてそれぞれ説明し、1972年まで日中国交正常化が実現しなかった要因と考えられる点を指摘せよ」、(C)「『愛国主義教育』を説明し、これに対する自らの意見を述べよ」という3問から1問選択し、60分で解答することとした。

 問題選択の比率は、(A)が26%、(B)が23%、(C)が51%であり、やはり前回同様、試験直前に講義した「愛国主義教育」に解答が集中した。このことは問題作成において、今後考慮しなければならない点であると考える。

 なお、追試験実施の関係上、模範解答の掲載は控えたい。

春学期試験の反省から、今回は「丸写し厳禁」を答案上でも徹底するなどした結果、安易な切り貼りは激減した。加えて、秋学期はレジュメの作り方や講義の方法を大きく変えたこともあり、コピーしたレジュメのみを利用しての付け焼刃的な答案作成では対応できない内容としたため、出来不出来が一目瞭然であり、極めて採点が容易であった。つまり、講義を自分で聞いていない(出席していてもほかのことをしている――ワンセグでテレビを見る、マンガを読む、食事をするなど)学生の答案は、文章の体をなしておらず、認識の安易さが垣間見える内容となっていた

 もっとも、本科目が「必修」であることに鑑み、秋学期は出席確認を励行し、答案内容が合格基準に達していない場合にも、出席率が極めて高い場合については、極力単位を出す方向で調整した。なお、参考までに数字を挙げれば、未受験者を含めた不合格率は19%に抑えた。もちろん、これは提出課題を考慮しての結果である。

 問題は決して難解ではない。ぜひとも確実な出席と講義内容の理解を期待する。
 

開講日内容
2008/09/26ガイダンスと春学期試験の講評
2008/10/03戦後日中関係論T――日中間に講和条約はあるのか(1)
2008/10/10戦後日中関係論T――日中間に講和条約はあるのか(2)
2008/10/17戦後日中関係論T――日中間に講和条約はあるのか(3)
2008/10/24出張のため休講
2008/10/31「託麻祭」のため休講
2008/11/7戦後日中関係論U――「不正常な状態」とは...(1)
2008/11/14戦後日中関係論U――「不正常な状態」とは...(2)
2008/11/21戦後日中関係論V――周恩来の選択―日中国交正常化
102008/11/28戦後日中関係論V――賠償問題を考える
112008/12/5戦後日中関係論W――改革開放と日中関係(1)
122008/12/12戦後日中関係論W――改革開放と日中関係(2)
132008/12/19戦後日中関係論X――「愛国主義」教育から「和諧社会」へ(1)
142009/1/9戦後日中関係論X――「愛国主義」教育から「和諧社会」へ(1)
152009/1/23秋学期定期試験

   2008年春学期定期試験「国際社会と日本T」講評


 外国語学部必修科目「国際社会と日本T」の春学期定期試験を2008年7月11日(金)の講義最終日に実施した。受講者数241名、受験者数226名、未受験者15名であった。

 内容は論述試験。(A)「国際機構成立の歴史的経緯を論ぜよ」、(B)「戦後日本外交と国連中心主義について論ぜよ」、(C)「『東アジア共同体』成立の可能性について論ぜよ」という3問から1問選択し、60分で解答することとした。

 問題選択の比率は、(A)が38%、(B)が11%、(C)が51%であり、やはり試験直前に講義した「東アジア共同体」成立の可能性について解答が集中した。

 それぞれの問題に関する模範解答は公開しないが、採点の基準についていくつか明確にしておく。

@講義内容を前提とした論述であること
A「すべて参照可」であるが、特に「結論」に関する「丸写し」は評価の対象外であること
B試験成績を主として、出欠を加味して総合成績とすること

 本学赴任後最初の試験であることから、「論述の作法」を含め、試験に関する事前指導を意識した講義進行を行った。必修であるため、日頃の出席数も常に7割を超えていたが、それでも一部学生によるネット情報などの安易な「丸写し」が散見された。単位は極力出す方向で調整したが、不合格者は後期に向けて「抜本的な試験準備姿勢の改革」を求めたい
 

開講日内容
2008/04/11ガイダンス
2008/04/18国際機構論T―国際機構はなぜ生まれたのか
2008/04/25国際機構論U―国際機構の機能と実際
2008/05/02国際機構論V―国際連合を考える
2008/05/09国際機構論W―国際連合と日本(国連加盟の経緯+パンダ外交)
2008/05/16国際機構論W―国際連合と日本(国連中心主義と日本外交)
2008/05/23国際機構論W―国際連合と日本(PKOと日本ほか)
2008/05/30大学創立記念日のため休講
2008/06/06地域統合論T―なぜ地域統合が目指されるのか(1)
102008/06/13地域統合論T―なぜ地域統合が目指されるのか(2)
112008/06/20地域統合論U―東アジアにおける地域統合の進展
122008/06/27地域統合論V―「東アジア共同体」と日本(1)
132008/07/4地域統合論V―「東アジア共同体」と日本(2)
142008/07/11春学期定期試験


  ・東洋史概論T・U(外国語学部東アジア学科・経済学部国際経済学科・リーガルエコノミクス学科)

   ――中国近現代史を講義します


 経済学部国際経済学科・リーガルエコノミクス学科、外国語学部東アジア学科の選択必修科目「東洋史概論U・中国現代史」の秋学期定期試験を2009年1月29日(水)に実施した。受講者数157名、受験者数121名、未受験者36名であった。

 内容は論述試験。(A)「『満洲事変』の背景と経過を説明するとともに、当時の中国政府の対応について論ぜよ」、(B)「日中戦争下の中国共産党の動向を説明し、これを踏まえて国共内戦に中国共産党が勝利した要因を3点に要約して論ぜよ」、(C)「『過渡期の総路線』とは何か。中華人民共和国成立当初の体制を踏まえて論ぜよ」という3問から1問選択し、60分で解答することとした。

 問題選択の比率は、(A)が64%、(B)が14%、(C)が19%、辞退が3%であり、比較的回答が容易な「満州事変」に関する問題に解答が集中した。

 それぞれの問題に関する模範解答は再試験実施の関係上、公開しないこととする。「国際社会と日本U」と同じく、「丸写し厳禁」を徹底したことから、春学期のような「八人一色」答案の撲滅には成功したが、やはり選択必修ということもあり、必要最低限の記述で解答を終える学生も多く、この点は次回の試験では考慮すべき点であるかと考える。

 ちなみに、不合格率は29%であったが、これは未受験者が多かったことによるものであり、受験者の合格率は極めて高く、記述内容そのものも基本的にはしっかりしており、じっくり講義を聞いていてくれたことがわかる答案も多かった。
 

開講日内容
2008/09/24ガイダンスと春学期試験の講評
2008/10/01春学期講義の復習―アヘン戦争から国民革命へ
2008/10/08国民革命の時代U――国民革命の展開(1)
2008/10/15国民革命の時代U――国民革命の展開(2)
2008/10/22侵略と抵抗T・・・満州事変から盧溝橋事件へ(1)
2008/10/29教員出張のため休講
2008/11/5侵略と抵抗T・・・満州事変から盧溝橋事件へ(2)
2008/11/12侵略と抵抗U・・・日中戦争―戦争はなぜ拡大したのか
2008/11/19「革命」の成就――新中国の成立(1)
102008/11/19「革命」の成就――新中国の成立(2)
112008/11/26建国初期中国の内外政―統治基盤の確立と国家統合の実現への挑戦(1)
122008/12/3建国初期中国の内外政―統治基盤の確立と国家統合の実現への挑戦(2)
132008/12/10毛沢東型社会主義建設の展開T――反右派闘争・大躍進(1)
142008/12/17毛沢東型社会主義建設の展開T――反右派闘争・大躍進(1)
152009/1/7毛沢東型社会主義建設の展開U――「内乱」としての文化大革命
162009/1/29秋学期定期試験

   2008年春学期定期試験「東洋史概論T・中国近代史」講評


 経済学部国際経済学科・リーガルエコノミクス学科、外国語学部東アジア学科の選択必修科目「東洋史概論T・中国近代史」の春学期定期試験を2008年7月23日(水)に実施した。受講者数168名、受験者数141名、未受験者27名であった。

 内容は論述試験。(A)「清末における『改革』の文脈上に位置する政治運動について論ぜよ」、(B)「洋務運動について論ぜよ。なお、その『限界』については必ず論じること」、(C)「日清戦争の背景について論ぜよ」という3問から1問選択し、60分で解答することとした。

 問題選択の比率は、(A)が4%、(B)が57%、(C)が39%であり、やはりかなり丁寧に講義した「洋務運動」について解答が集中した。

 それぞれの問題に関する模範解答は公開しないが、採点の基準についていくつか明確にしておく。なお、採点の基本姿勢は「国際社会と日本T」とほぼ同様である。ちなみに、(A)の出題趣旨としては、「戊戌維新」以外にも「洋務運動」や「光緒新政」までを含めた、広い意味での「改革」を論じて欲しかったのだが、すべての解答者が「戊戌維新」の説明に止まった。

@講義内容を前提とした論述であること
A「すべて参照可」であるが、特に「結論」に関する「丸写し」は評価の対象外であること
B試験成績を主として、出欠を加味して総合成績とすること

 選択必修ということもあってか、前掲の「国際社会と日本T」以上にテキスト「丸写し」が多く、甚だしくはテキストの該当箇所を「まったくそのまま」書き写すという答案も散見された。無論、このような答案が論外であることは言うまでもない。加えて、「論ぜよ」との設問に対して、レジュメの該当箇所をそのまま書き写すというような例もわずかながら存在した。

 少なくとも「大学生」として最低限の答案を作成することが及第の最低条件であると明確にしておきたい。せめて「結論」ぐらいは「講義での総括」+「自分の言葉」で書いて欲しい。
 

開講日内容
2008/04/09ガイダンス
2008/04/16伝統的中国社会と近代における中国認識
2008/04/23「西洋の衝撃」と「華夷秩序」の崩壊
2008/04/30清朝支配への挑戦―「太平天国」の革命性とその限界
2008/05/07近代化の模索T―洋務運動の目指したもの(1)
2008/05/14近代化の模索T―洋務運動の目指したもの(2)
2008/05/21【特別講義】論当代台湾―馬英九総統就任に触れて
2008/05/28近代化の模索U―「改革」の思想と「革命」の思想(1)
2008/06/04近代化の模索U―「改革」の思想と「革命」の思想(2)
102008/06/11挫折としての日清戦争
112008/06/18「流産した革命」――辛亥革命の展開とその限界(1)
122008/06/25「流産した革命」――辛亥革命の展開とその限界(2)
132008/07/02国民革命の時代T――国民革命への過渡期 + 「論述試験」解答の極意
142008/07/09国民革命の時代U――国民革命の展開
152008/07/23春学期定期試験


  ・時事中国語基礎・購読(外国語学部東アジア学科)

   ――時事問題の翻訳トレーニングを通じて、「読みやすい」日本語訳をつくることを目指します
  

  ・海外事前研修(外国語学部東アジア学科)

   ――本年度は「北京奥運」開催のため、吉林大学にて1か月間の短期留学を行います

開講日内容
2008/05/28中国東北地域の歴史を考える―中国残留日本人孤児問題をてがかりに
2008/06/04映像から考える戦後日中関係――「残留孤児」問題と戦争責任


  演習

  ・専門演習T(中国地域研究)

   ――「中国を読む」ための基本的な知識を学びます  ⇒ 2008年度大澤ゼミML


  ・専門演習U(中国地域研究)

   ――事例研究を通じて「中国を読む」ための基礎力を身につけます  ⇒ 2008年度大澤ゼミML


  ・卒業論文指導

   ――中国地域研究による卒論執筆を指導します

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