肥薩線は、熊本県八代市の八代駅から鹿児島県霧島市の隼人駅に至る九州旅客鉄道(JR九州)の鉄道路線(地方交通線)である。八代 - 人吉間の球磨川沿いの風景や国見山地を越える人吉 - 吉松間のスイッチバックとループ線、日本三大車窓の一つに数えられる矢岳越え、古くから残ている駅舎が懐かしさを感じさせる、全国でも珍しい石つくりの機関車庫など必見の産業遺産が多数あります。2005年まで豊肥本線で運行していた蒸気機関車58654(8620形)を修復し、2009年4月25日から熊本 - 人吉間で復活・定期運行する予定である。

沿線に特徴のあるところ:

八代駅から人吉駅までは「川線」と呼ばれる区間で、日本三大急流の一つである球磨川に沿い、深い渓谷を縫って走る景観を楽しむことができる。

鎌瀬駅を過ぎるとすぐに球磨川第一橋梁を渡り、線路は左岸に移る。この橋梁は1906年にアメリカン・ブリッジ社が製造した橋である。

八代・人吉間の「川線」に対し、人吉・吉松間を「山線」と呼ばれる。愛称に表されるように人吉駅から吉松駅までは熊本・宮崎県境の国見山地を越える高低差430mの区間で、大畑駅のループ線とスイッチバック、矢岳越えの日本三大車窓など、他に見られない車窓を楽しむことができる。

大畑駅に到着して、スイッチバックとループ線を通り、山の中を矢岳駅まで上る。矢岳駅のSL展示館で懐かしいSL機関車と一緒に写真を取ることができる。

トンネルを抜けて真幸駅に向かう途中で、眼下のえびの高原やその向こうの霧島連山を望む日本一の車窓を見ることができる。真幸駅を過ぎ、2番目の山神第二トンネルは昭和20年8月22日に「列車退行事故」があったトンネルである。トンネル群を過ぎると平坦になり、吉松駅に到着する。