2005年11月07日

関係ないんじゃ?

NHKの記者が放火容疑で逮捕された。放火という犯罪行為については、捜査、裁判の過程で明らかにされていくものとして、ここでは触れない。

 私が気にしているのは、NHK上層部や他のマスコミの反応の仕方。
 なぜ、一職員が逮捕された事でNHK上層部が役員報酬の自主カットを申し出たりしなければならないのか?
 また、毎日新聞のこの記事のように、あたかも不祥事があれば、現在行っている改革自体を無意味とするような荒っぽい論法を平然と並べ立てるのか?
 (私見として、NHK改革、特に視聴料の強制徴収については反対であるが、それは改革内容の個々を見てのことで、十把一絡げに不祥事があったからダメという事ではない。)

 極論を言わせてもらえば、少なくとも私にとってマスコミは、吟味するに足る情報や意見をもたらしてくれるものであれば、それで良い。さらに極論すれば、それを作っている人間が人間的に何の魅力もないような人、犯罪を犯した事がある人であっても、情報としての価値が見つけられる番組や記事であれば良いと思っている。(ただし、コンテンツを作る際での犯罪行為は別。たとえばスクープが欲しくて火をつけた今回のようなケースや、お金を貰ってバイアスがかかった記事を書くなど)

 今回の事件についての報道姿勢を見ていると、NHKはまだまだ、「子(従業員)が不始末をしでかしたら、親(役員)が謝ってみせるのは当然」という、家族経営的な感覚が抜けていないように思える。すべての会社について、この家族経営感覚が悪とは言わないが、少なくとも放送機関においては、「魅力的な番組を作る、独立した個人」を育むのに邪魔になる要素ではないだろうか。

 一方、他のマスコミ各社についても、「とりあえず水に落ちた犬は殴っておけ」的な感覚、「NHK=お上=批判しておけば視聴率は上がるだろう」的な態度に見える。

 暗澹とした気分になる。

ynoge1 at 08:01 │Comments(0)TrackBack(0)clip!

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